奴隷制に加担した教会 教皇、回勅で正式謝罪

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奴隷制に加担した教会 教皇、回勅で正式謝罪

【ラルゴ(米メリーランド州)6月2日】教皇レオ14世は、5月25日に発表した回勅『マニフィカ・ウマニタス――人工知能(AI)の時代における人間の人格の擁護について』(邦題は仮訳)の中で、奴隷制にキリスト教が加担したことを認めて正式に謝罪した。これを受けて、全米黒人カトリック会議議長のロイ・E・キャンベル・Jr司教は、教皇の謝罪は「適切であり公正だ」と語った。
 キャンベル司教は、奴隷制の負の遺産を修復するために、今後は目に見える行動で示すことが必要だと付け加えた。
 カトリック教会の中で歴史的にも長く、最大の黒人のカトリック信徒のきょうだい団体の一つ、ペトロ・クラベルの騎士団も、教皇の正式な謝罪を支持した。
 教皇の回勅は、教会の社会教説――公正な社会を築き、現代生活の中においても聖性を生きる方法を明示している教え――の知恵を、技術が急速に発展し、世界秩序が崩壊し、人間の尊厳への危機が急激に進む中でのAIを形づくる枠組みとして示している。
 教皇はAIが「新たな形の奴隷制」――特に人身取引の助長や、技術開発に必要な鉱物資源の採掘に際しての子どもを含めた労働力の搾取――を引き起こす可能性を秘めていると警告を発し、社会と教会が「奴隷という苦しみをもたらす制度」を厳しく非難するまでにどれだけ時間を要したかを嘆いた。
 大西洋の両岸で、奴隷貿易によって約1200万人から2000万人のアフリカの人々が、米国を含む西側諸国で、400年以上も奴隷にさせられた。
 教会は奴隷制への対応を1800年近くもためらってきた、と教皇は語り、そのようなためらいは「キリスト教の記憶における、私たちが自分から切り離すことのできない傷です」と表現した。
 また、「教会は奴隷制をゆるしてきた、あるいは見て見ぬふりをしてきたことで共犯だと教皇が率先して認め、そのことに対してゆるしを求めている」とキャンベル司教は述べた。

 奴隷の人々の記憶を尊重し、間違いを正す

 「間違いを認識し、その間違いに対して謝罪したなら」、次に問題となるのは「それを正すために何をするかです」とキャンベル司教は述べる。
 さらに司教は、ワシントン教区がかつて奴隷とされ、無名の墓に葬られた人々に敬意を表した事例を挙げた。
 「その事例は、メリーランド州にある私たちの教区の教会の一つで行われたことです」
 その教会と墓地はもともと、ホワイトマーシュ・プランテーション(大農園)といい、1729年にイエズス会に譲られたという。
 メリーランド州にある数件のイエズス会のプランテーションの一つとして、ホワイトマーシュには一時期100人ほどの奴隷がいた。
 このプランテーションは当時、「この地域のイエズス会の拠点となっていました」とキャンベル司教は言う。
 「地中探索レーダーを使用して、私たちは1000カ所以上の墓標のない墓を特定しました」
 イエズス会も奴隷制に関わっていたことを認め、2017年に、子どもを含む272人の奴隷とされた人々の約100人の子孫に対して、公式に謝罪した。
 「イエズス会は『間違ったことをしていました。子孫の皆さんのために、その間違いを正そうとしています』と言いました」と司教は述べ、「明らかに私たちができる唯一のことは、奴隷とされた人々の記憶に尊敬の念を持つことです」と語った。
 けれども、教皇による正式な謝罪によって、教会は「世界規模で」、「子孫の方々に平和が訪れるように願い、また正義は存在するのだと知らせることができるでしょう」と司教は語った。
 カトリック信者は、「黒人であれ、白人であれ、肌の色が何色であろうと、現在私たちと共にいる人との接し方を通して」、奴隷制の間違いを償うことができる。またその一方で、「文化や先人たちのいのちに敬意を表そうとすること」が大切だと司教は言う。

1月18日、米国メリーランド州ロックビルにある聖ユダ・カトリック教会で、ミサを共同司式した後、女性を祝福する全米黒人カトリック会議議長のロイ・E・キャンベル・Jr司教。教皇レオ14世が5月25日に発表した回勅の中で、奴隷制に加担した教会の役割を認めたことを受け、同司教は「それは適切で正しい謝罪だ」とOSVニュースに語った (OSV News photo/Mihoko Owada, Catholic Standard)
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