短歌・俳句– Tanka & Haiku –
-
短歌・俳句 9月
短歌・俳句 9月 ◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみ浮かびくる聖歌黙して歌いたり私はカナリヤ声失きカナリヤ 秋田 進藤八重子【評】時々の思いにふさわしい聖歌が心の底から浮かんでくる。声を失った今も聖歌を歌う。「黙して」の一語が切ないが、声を... -
短歌・俳句 8月
短歌・俳句 8月 ◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみはつなつの波ひたひたと足洗ふさあ新しき人となれわたし 福岡 三谷 淑美【評】初夏の海辺、素足に寄る波が足を洗っていると感じ、清新な気分に満たされている。ふと内奥から湧き上がる促し、古い人... -
短歌・俳句 7月
短歌・俳句 7月 ◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみ 亡き夫の書棚の 『油断』取り出せばホルムズ海峡遠く波立つ 横浜 西前 敦子【評】五十年前に刊行された堺屋太一の『油断』はまさしく日本に油が断たれたことを予想しての小説。今、現実となり、その影響... -
短歌・俳句 6月
短歌・俳句 6月 ◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみ石畳メリージェーンの音響き坂の上には教会の白 はっとり ゑぬ【評】「メリージェーン」は足の甲にストラップのついた靴、漫画の登場人物の名に由来する。「石畳」、「坂」が靴音の響... -
短歌・俳句 5月
短歌・俳句 5月 ◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみ出航を待つ船のごと停泊す夜の玄関に子のスニーカーは 熊本 矢澤 麻子【評】帰省した息子の大きなスニーカーを船に見立てている。「停泊」に大型船が浮かび、明日はまた遠くへ働きに出る... -
短歌・俳句 4月
短歌・俳句 4月 ◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみ 病床より身を乗り出して水たまりにうつる初日に手を合わす友 秋田 畑山真理子【評】病床にあれば初日を見に行くこともできません。せめてもと水たまりに映った初日を拝む友の姿が「身を乗り出して... -
短歌・俳句 3月
短歌・俳句 3月 ◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみ久々の便りが届く午後三時封緘に見し十字のしるし はっとりゑぬ 【評】届いた手紙の封緘(ふうかん)を「十字のしるし」に見たところに独自性があり、手紙の内容がとても意味あるもの... -
短歌・俳句 2月
◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみ 聴衆の中に写りしわが背(せな)の見覚えのなき老いに見入りぬ 横浜 森山美智子【評】演奏会場の写真だろうか。聴衆の中にふと自分の後ろ姿を見つけた。被写体としての意識のない無防備な姿を「見覚えのなき」と表現し... -
短歌・俳句 1月
◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみ テナント募集の貼り紙多き街道にせめてと並ぶるサルビアの赤 長崎 荒井 慎一 【評】上句の具体がかつて賑わった街道の今の状況をつまびらかにしている。明るさを取り戻そうと植えた赤いサルビア。小さな炎のような... -
短歌・俳句 11月・12月
◆ 短歌 ◆ 選者 春日いづみそれぞれの家にそれぞれの理由ありて口籠りたる人口調査 宮津 杉本 友子 【評】国勢調査がありました。家族構成や持ち家か、仕事に従事しているかなど答えにためらうこともあり、心情を「口籠り」がよく伝えてい...
12
