ベネズエラ地震、教会の支援本格的に 国内問題山積で救助・復旧作業に遅れ

目次

ベネズエラ地震、教会の支援本格的に 国内問題山積で救助・復旧作業に遅れ

【ワシントン(米国)7月8日OSV】6月24日、立て続けに発生した2度の大地震で死者を出したベネズエラが、復興に向けて歩み出す中、米国のカトリック教会の指導者たちと団体は、引き続き同国を支援している。
 米国司教協議会の公式な海外人道支援・開発支援局であるカトリック・リリーフ・サービス(CRS)の広報担当者、ブリタニー・ウィッテンドールさんは7月8日、OSVニュースの取材に、同団体は現地のカリタスベネズエラと「とても緊密に連携して支援に当たっています」と述べた。
 CRSとカリタスベネズエラ、両団体とも全カトリック教会の世界規模の人道支援を行う国際カリタスに所属する。
 ウィッテンドールさんは、CRSの「地震対応支援チームは」現在、ベネズエラに「十分に配置されています」と明言。「CRSが支援する配給は先週から始まっており、現在のところ、1800食以上の緊急食料、家庭用の衛生用品850セット、400人分の乳児用の衛生用品を配布しました」と語った。
 米国司教協議会の国際正義と平和委員会委員長のアライアス・ザイデン司教は6月25日の声明で、大地震によって「多くのいのちが失われ、建物は大きく破壊されました」と述べた。実際、ほんの39秒差で立て続けに発生したマグニチュード7・2と7・5の地震で、少なくとも3500人が死亡した。
 「救助活動が行われている中で、私は国際社会に呼びかけます。ベネズエラの人々の支援のために力を結集し、苦しみを和らげるのに必要な人道支援を行いましょう」とミズーリ州セントルイスに拠点を置くロサンゼルスのレバノン聖母マロン典礼教区の教区長でもあるザイデン司教は呼びかけた。
しかし、救助・復旧作業は妨げられている。長年にわたって続いている問題があるためだ。世界最大の原油埋蔵量を誇りながらも、同国は何年間も、独裁体制、人権侵害、地域特有の汚職、経済崩壊に悩まされている。

 人々の怒りは暫定政権に

  CRSのウェブサイトの現地の最新情報によると、この大地震発生の前から「何年にも及ぶ経済危機、食料不足、不十分な公共サービスのため、約790万人が援助を必要としていました」と報告している。
 ウィッテンドールさんは、CRSは現時点でシェルター用に1600枚以上の防水シートを送付したと語り、その一方で既に「長期的な復興計画」を作成している、とOSVニュースに述べた。現在までに「カリタスベネズエラは、5000食の緊急食料キット、3000個の衛生用品、12万リットル以上の安全な水、7万3000の医療用品と薬を届けました」とし、救助・捜索活動用に「870個以上の工具」も提供した、と付け加えた。がれきの中を捜索する際、人々は素手で行っているからだ。
 そのような中、ベネズエラの多くの人々の怒りは、デルシー・ロドリゲス暫定大統領に向かっている。今年1月に米国がニコラス・マドゥロ大統領夫妻を拘束したため、当時副大統領だったロドリゲス氏が暫定大統領となった。
 ザイデン司教は声明の中で、米国政府の支援に感謝した。米国務省は6月29日、災害後の人道支援のために支援金を増額すると発表し、合計3億ドル以上の援助になるとした。
 最後にザイデン司教は信者たちに、ベネズエラ国民を助ける上で、神の加護を求めて祈るよう呼びかけた。「ベネズエラの守護聖人であるコロモトの聖母が、その子どもたちを慰め、守ってくださるように、また思いやりのある国際社会からの支援が滞りなく届けられるように、共に祈りましょう」

※カリタスジャパンでは『ベネズエラ地震救援募金』を受け付けています。詳しくはこちらをご覧ください。(編集部)

ベネズエラのラグアイラ州で7月1日、2度の大地震に襲われた後、倒壊した建物のがれきの中に立ち、祝福をする神父。6月24日、ベネズエラで大地震が立て続けに発生し、少なくとも3500人が死亡した。専門家は、死者数は大幅に増えるだろうとみている (OSV News photo/Adriano Machado, Reuters)
  • URLをコピーしました!
目次