イスラエルによるガザ空爆 カトリック系病院にも被害

【ガザ(パレスチナ)7月31日OSV】レバノンとシリアのカトリック中近東福祉協会・教皇庁宣教事業(CNEWA)は、7月29日の深夜、パレスチナ・ガザ市の中心にある同事業が支援するアル・アハリ・アラブ病院のすぐ隣にある集合住宅が、イスラエルからの空爆を受け、隣接する同病院施設も被害を受けたと発表した。
 この空爆によって病院の窓や扉が粉々に破壊された。病院が直接被弾したわけではないが、患者や医療従事者の間に空爆の恐怖が広がった。同病院の医院長のムーザ・アヤドさんは「私たちの医療チームは多大な心理的影響を被りました」と述べる。
 「爆撃が繰り返されることで、医療従事者は混乱し、患者にはさらなる心理的圧力がかかっています」
 さらにアヤドさんは、停戦にもかかわらずガザの医療分野は少しも改善が見られないと嘆く。「状況はほとんど改善していません。病院では依然として医薬品、医療機器、なくてはならない消耗品が不足しています」「何千人もの患者が手術を待っている状態です。それ以外の多くは特別な治療を受けるために、ガザ域外へ行かなければなりません」
 イスラエル軍は空爆の前に、居住地区全域の住民たちに強制退去を迫るだけで、住民たちはどの建物が標的になるのか知らされない。そのため住民たちは、どこが爆撃されるのか分からない不安の中にあり、恐怖とパニックが広がっている。
 ガザ民間防衛隊のマフムド・バサル報道官は、CNEWAに「多くの場合、イスラエルは高爆発性ミサイルを使用しているため、一度の爆発で標的にした建物と同時に近隣の家々も破壊してしまうのです。そうして、何十という家族が行き場を失っています」と語った。
 バサル報道官は、7月29日の爆撃は、機能している病院と避難している住民の避難所に隣接した建物が標的にされたので、特に危なかったと言う。
 民間防衛隊の隊員たちは、さらなる爆撃を恐れたため、現場へ急行することができなかった、とも語る。
 「隊員たちが到着するまでに、現場は15分以上燃え続けていました」とバサル報道官は続ける。「消防車両、水タンク、燃料不足が深刻化する中で任務を続けており、あらゆる緊急対応がより一層難しくなっています」

 イスラエルは占領地域を拡大

 ガザ保健省によると、2025年10月の停戦以降も約1200人が死亡し、約3900人が負傷している。
 その一方でイスラエルはガザ域内での軍事支配の下、占領地域を拡大し続けている。ロイター通信によると、イスラエル軍は現在ガザの約64%を支配しているが、昨年の停戦時は53%だったという。同国のネタニヤフ首相は、約70%にまで支配を拡大する意図をあらわにしている。
 それとは別に、AP通信が衛星画像を解析したところ、イスラエル軍は、ガザ域内の緩衝地帯の一部に沿って約22・5キロに及ぶ広範囲な砂の障壁と軍事拠点を設営し、アナリストが「より深く、またより恒久的な軍事支配」と見る行動を取っていることが分かった。

2025年12月3日、パレスチナ・ガザのアル・アハリ・アラブ病院がイスラエルからの爆撃を受け、その際に死亡したパレスチナの人々の葬儀に参列する人々。イスラエルは今年7月29日、ガザ市中心部にあるCNEWAが支援する病院のすぐ隣にある集合住宅を空爆した (OSV News photo/Dawoud Abu Alkas, Reuters)

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