スーダン、エルオベイド教区の司教 武装勢力が包囲する都市に残る決断

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スーダン、エルオベイド教区の司教 武装勢力が包囲する都市に残る決断

【エルオベイド(スーダン)7月9日OSV】ユナン・トンベ・トリル・クク・アンダリ司教は、自身が託された数少ない信者への忠実さを示す勇敢で寛容な証しと評される決断をした。スーダンの北コルドファン州の州都エルオベイドは徐々に準軍事組織である即応支援部隊(RSF)とその同盟軍に包囲されつつあると、複数の団体から警告を受けたにもかかわらず、司教はエルオベイドに残ったからだ。
 エジプトとスーダンのコンボーニ宣教会の管区長、ディエゴ・ダーレ・カルボナーレ神父は、アンダリ司教はエルオベイドに数人の教区司祭と共に残り、非常に緊迫した状況の中で、キリスト教共同体に奉仕している、と語った。
 「エルオベイドに残るアンダリ司教と数人の教区司祭の決断は、現地に残る数少ない信者たちへの忠実の勇敢で寛大な証しです」とカルボナーレ神父は、OSVニュースの取材に答えた。「この決断は、特にこの地に残ることは安全ではないと感じていた外国人宣教師たちを、勇気づけるものです」。「彼らのために祈り続け、彼らの支えとなれることを神に感謝します」と神父は付け加えた。
 カルボナーレ神父によると、現在のところRSFは、エルオベイドの北と南と西側を支配しており、住民たちはスーダン軍が制圧している東側から物資などを手に入れている。「昨年10月末にRSFがエルファーシルで行ったことを、今度はエルオベイドでも行うようです。エルオベイドは間違いなくスーダンの中で大都市の一つであり、貿易の要衝でもあるからです」と神父は述べ、エルオベイドは「とても重要で戦略的な場所です。ですから、RSFにとって明らかな攻撃対象となるのです」と続けた。

 危機にさらされるエルオベイド

 RSFはスーダン西部の北ダルフールの州都エルファーシルを18カ月包囲している。RSFの兵士たちはエルファーシルを占領すると、民族浄化、人道に反する罪、大量虐殺に等しい行為を行ったとして非難されている。
 国連の2月の報告によると、RSFが10月にエルファーシルを占領後、少なくとも6000人がわずか3日のうちに殺された。さらに市民に対する大量虐殺、即決処刑、拷問、誘拐、性暴力などが行われたと報告している。
 RSFはスーダン軍を排除しようと、現在のところ、エルオベイドに継続して爆撃やドローン攻撃を加えている。当初は政府と協力関係にあったRSFと国軍は、このアフリカの北東に位置するスーダンの政治上の実権と鉱物資源を巡り、3年に及ぶ凄惨(せいさん)な紛争を続けている。紛争の初期段階では、スーダンの首都ハルツームとその一帯、またダルフールで戦闘が激化したが、今や北コルドファン州に拡大し、その州都エルオベイドが危機にさらされている。その地域の市場、学校、ガソリンスタンド、水インフラ、車両が日々爆撃とドローン攻撃の標的となり、約50万人が住むエルオベイドは、何カ月も外界との接触を断たれている。
 スーダンと南スーダンのカトリック教会の司教たちは、繰り返し戦争は意味がないと訴え、終結を求めてきた。

 忘れ去られたスーダンの内戦

 エルオベイドで差し迫った人道危機発生の懸念が高まる中、RSFが率いる同盟軍は7月6日、軍事基地、司令部、司令室、弾薬庫、軍事作戦に使われる施設があるエルオベイドは「理にかなった軍事的標的だ」と述べた。
 しかし、カルボナーレ神父は戦闘の終結に向けた有意義で、迅速な道を歩むために、あらゆる国際的な外交努力を今よりも拡充していくよう求めた。
 「けれども残念なことに、世界のメディアの注目は別のところにあり、スーダンでの内戦は全くもって忘れ去られています」

2024年、スーダンのエルオベイド教区のユナン・トンベ・トリル・クク・アンダリ司教。複数の団体が、準軍事組織の即応支援部隊(RSF)とその同盟軍が徐々に北コルドファン州のエルオベイドを包囲しつつあると警告したが、司教はこの町に残ることを決断、自教区の数少ない信者への忠実さを示す勇敢で寛容な証しとなっている (OSV News photo/CPP)
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