教皇、バルセロナで刑務所訪問 過去の過ちに未来を奪わせない

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教皇、バルセロナで刑務所訪問 過去の過ちに未来を奪わせない

 教皇レオ14世はバルセロナにある刑務所で、塀の中の孤独と絶望の中でも神は受刑者を愛し、励まし続けており、だからこそ受刑者たちの過去の悲しみが、より良い未来への希望を阻んではいけない、と受刑者たちに語りかけた。
 教皇は6月10日、ブライアン第1刑務所の受刑者とその支援を行っているボランティアの人々に、「人より劣っていると感じたり、生きていく意味がないと考えたりする」誘惑に直面したとき、神を仰ぎ見るべきだと思い起こさせた。神は「多くの人々を通して、神の愛と寄り添いを受刑者たちに示すことをやめられることはありません」と断言した。
 「不安や悲しみが皆さんの旅路の中で現れるときでさえ、人生における過ちは、人のアイデンティティーを決めてしまうことはありません」と教皇は述べる。
 この刑務所のチャプレンを務めるヘスス・ベル神父は6月8日、バチカンニュースの取材に答え、ブライアン第1刑務所は1100人の男性と150人の女性受刑者を収容していると語った。
 「刑務所にはより強い不透明感や不安があります。というのも、拘留されている人々は有罪になるかまだ分からず、有罪になったとしたら、どんな刑罰が待ち受けているか分からないからです。この状況が、大きな不安と計り知れない苦しみをもたらしています」と神父はバチカンニュースに語った。
 教皇を刑務所に迎え、ベル神父は、この訪問は「私たちを慰め、勇気づけてくれます」と述べた。
 「なぜなら、私たちをいつくしみのまなざしで見てくださり、また世界に私たちが存在していること、私たちが苦しんでいること、自ら立ち上がり、前へ進みたいと望んでいることを世界に知らせてくださるからです」とベル神父は教皇に感謝した。「私たちは、主に強く結びつけられ、主の現存で満たされることを望んでいます。主だけが真の自由へ導いてくださる道だと承知しているからです」

 ありのままを愛される神の「夢」を見続ける

 教皇は二人の女性受刑者から証しを聴いたが、そのうちの一人モンツェさんは、教皇に、神を信じることに葛藤があると話した。愛する息子の死を経験した後、特にそうだと告白する。
 「私は息子の死を受け入れられませんでした。なぜ神が私の息子を連れて行かれたのか理解できませんでした」と語り、「私は神と何度も戦いました。神のせいではないと理解するのに長い時間がかかりました。でも、今は、全てのことに対して神のゆるしを願っています。信仰の恵みを願ったとき、怒りが消えていくのを経験したのです」。
 ベル神父と受刑者の証しに感謝し、教皇は「深く感動しました。全ての人は、神に望まれ、創造され、愛されているという事実だけで価値があるのです」と述べた。
 「それはいつでも私たちに同伴してくれる慰めをもたらす真理です。神のいつくしみ深い愛はいつでも、私たちがどのような善や悪を行おうとも、それらに勝るという慰めをもたらす真理です」と教皇は励ます。
 聖アウグスティヌスの霊的な自伝、『告白』を思い起こし、教皇は受刑者たちに、神の恵みに信頼し、「私たち自身をその恵みに導いてもらい、変えていただきましょう」と述べ、そうして、受刑者たちは「過去は未来を台無しにすることはない」と分かるようになると語った。
 「私たちの心の中に主を迎える場所をつくり、主のみ顔を探しましょう。主の愛に導いていただきましょう。主から離れないでいましょう。主は、常に私たちを希望へと招き、そこに到達しようとする私たちを阻む物理的障壁が何一つない、素晴らしい地平を見せてくださるのです」
 神は「私たちの良心の底から私たちに話しかけ続け、私たちの間に住んでおられることを理解できるように、私たちを助けてくださいます」と付け加えた。
 教皇はスピーチを、受刑者たちへの励ましで締めくくった。「神の夢を見続けてください」。神はありのままの受刑者たちを愛する一方で、「皆さんがさらにより良い人となられることを夢見ておられます」と述べ、「主は私たち全員が新たに出直せるようにしてくださいます。なぜなら人間であることと、キリスト者であることは、決して間違いを犯さないということを意味しないからです。むしろ、回心、痛悔、償い、そして何よりも和解とゆるしの才能を育んでいくことを意味するのです」

6月10日、スペイン訪問中、バルセロナにあるブライアン第1刑務所を訪れ、受刑者から贈り物を受け取る教皇レオ14世 (OSV News/Simone Risoluti, Vatican Media)
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