CRS、米国務省から支援金受領 キューバへの人道支援大幅に拡大
【ボルチモア(米メリーランド州)7月21日OSV】カトリック・リリーフ・サービス(CRS)は、連邦政府からの支援金給付を受け、キューバでの人道支援を「大幅に拡大」できるとして歓迎した。カリブ海の最大の島国であるキューバは複数の危機に見舞われている。
CRSは米国司教協議会の海外人道支援・開発支援局で、7月21日に米国務省から6000万ドル(約98億円)の支援金を受け取ったと、プレスリリースを発表した。
この支援金によって、CRSとカリタスキューバ――CRS同様、カトリック教会の国際的人道支援機関である国際カリタスの一員――は、「約20万近くの家庭、あるいは50万人以上に、食べ物や衛生用品などの緊急援助物資」をキューバ全土で配布可能になる。
また「マットレスや毛布といった基本的な家庭用品を、それらを必要としている7000人にも」配布できる、とCRSは声明の中で述べた。
同日、米国務省からも発表があり、同省の二人の職員がCRSのスタッフと共に、マイアミから「人道支援物資の第一陣」を送り出した。この支援は、マルコ・ルビオ国務長官がキューバの人々への支援として確約していた1億ドル(約163億円)の中の一部。
国務省によると、今回の支援物資の中には「最大で700の家庭用のレトルト食品と衛生用キット」が含まれ、CRSが「現地のカトリック教会やカリタスキューバと連携して」配布に当たるとしている。
「キューバの小教区の代表が、人道支援物資を直接配布することで、米国の大切な援助が、現体制による流用や窃盗の心配なく、キューバで困窮しながら日々を暮らす市民に確実に届けられるでしょう」と国務省は記している。
教会の信頼できるネットワーク通じて支援
CRSは、2025年のハリケーン「メリッサ」による被害への「緊急対応」を、現在もカリタスキューバと共に行っており、今回の国務省からの支援金によって、対応をより拡充できるだろうと期待する。
国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)の7月1日の更新情報によると、この台風によってキューバの「インフラや必要不可欠な公共サービスへの被害が広範囲に拡大した」としている。
IFRCによると、ハリケーンからの復興は、「それ以前からある構造的な脆弱性と」、2024年のハリケーン「オスカー」と「ラファエル」などの「以前からの自然災害の影響が積み重なり、特に困難な状況になっています。多くの共同体は以前の災害から、まだ完全に復興できていませんでした」。
キューバでは、乳児と妊産婦の致死率と共に疾病も増加し、その一方で食料、水、医療、電気、燃料資源を得られる機会が激減した。さらに2026年に米国がキューバへの燃料輸入を遮断したことによって、危機がより一層深まった。
CRSの7月21日のプレスリリースは「キューバ全土の家庭は、悪化の一途をたどる食糧不安や飢餓、長期化する燃料不足、そして基本的な公共サービスが受けられないことに苦しみ続けています」と述べる。
CRSの代表でCEO(最高経営責任者)のシーン・キャラハン氏は、キューバの家庭は「食卓に並べる食料がなく、安全な水もなく、その他の基本的な必需品もない中、ますます厳しくなる窮状に直面しています」と語った。
今回新たに支援金を得たことで、CRSとカリタスキューバは、カトリック教会の信用のおけるネットワークを通じて、人道援助を大幅に拡大し、弱い立場に置かれた家族が緊急に必要としている援助を提供できるようになるだろう、とキャラハン氏は期待を込めた。

