米フランシスコ会が国務省に訴え イスラエル人入植者による襲撃増加で

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米フランシスコ会が国務省に訴え イスラエル人入植者による襲撃増加で

【ヘブロン(パレスチナ)7月15日OSV】米国のフランシスコ会は、米国務省のマルコ・ルビオ長官に、パレスチナのヨルダン川西岸地区で、イスラエルからの入植者によるキリスト教徒に対する襲撃の増加を食い止めるよう訴える書簡を送っていたことを明らかにした。
 フランシスコ会が発表した7月9日の声明によると、米国のフランシスコ会の12人の管区長たちは、パレスチナのキリスト教徒がタイベ村で新たに襲撃された後の6月16日にルビオ氏に書簡を送っており、その返答があったと公表した。
 「国務省からは6月24日、『私たちはイスラエルと西岸地区でのキリスト教徒に対する暴力事件を追及し、これらを深刻なものと受け止めています。これらの懸念を取り上げてくださったことに感謝します』という返答がありました」と、フランシスコ会は声明で述べた。しかし、この返答にもかかわらず、キリスト教徒に対する襲撃は増え続けているため、フランシスコ会は、改めて訴えを「繰り返さざるを得ない」状況だとし、往復書簡を公開した。
 「暴力が減る傾向は見られません。世界はこの残虐行為を見て見ぬふりをすることはできません。私たちの書簡のやり取りを公開することで、この悲劇にさらに注目が集まり、平和を推進する動きが強まることを期待しています」とグアダルペの聖母管区の管区長を務めるローレンス・ヘイス神父は語った。
 6月下旬、イスラエルからの入植者はタイベ村の家々や車に火を放ち、3人を殺害した。イスラエル国防軍(IDF)は、この件に関与したとみられる5人の容疑者を逮捕したと発表した。

 聖地のキリスト教共同体、存続の危機

 7月7日付のバチカン・ニュースの取材に、西岸地区の教区司祭バシャール・フォワドラー神父は、この地域でキリスト教徒に対する襲撃が繰り返された後、イスラエルからの入植者たちは、タイベ村領内に違法となる前哨基地の建設を始めた、と語った。
西岸地区に入り込むイスラエルの入植者は、「占領国は、その占領している地域へ自国の文民の一部を追放し、又は移送してはならない」と規定する第4ジュネーブ条約の第49条に違反していると考えられている。
 国際社会に何度も訴えているにもかかわらず、この地域のキリスト教徒は、イスラエルの入植者が村民を襲撃し続けているため、おびえながら暮らしている、とフォワドラー神父はバチカン・ニュースに述べた。
 「私たちはただ、恐怖を感じずに私たちの土地に居たいだけなのです」
 フランシスコ会の管区長たちは先月16日にルビオ長官に宛てた書簡の中で、聖地にほぼ2000年間住み続けてきたこの地のキリスト教徒の共同体は、追い立てられ、根絶させられようとしている、と訴えた。
 管区長たちはIDFの怠慢も嘆いている。「入植地の拡大や、暴力を制限できないようですし、恐らくやる気もないのでしょう」
 「過激なイスラエルからの入植者によるパレスチナの人々への暴力が、増え続け、極限に達するのではないかと恐れています。仲介役となるキリスト教共同体がなくなるなら、聖地との関わりは悲惨なものとなります」とルビオ氏に書き記していた。

 ガザでも暴力と人道支援活動への妨害

 パレスチナ・ガザでも懸念が高まっている。停戦合意にもかかわらず、イスラエル軍が攻撃を続けているからだ。バチカン・ニュースによると、7月12日の空爆で5人が死亡したが、イスラエル軍はハマスが運営する武器製造拠点を標的にしたまでだと語った。
 「事実上、当局と関連のある武装集団」が人道支援の配給所や国連食糧計画の倉庫に略奪目的で侵入し、そこで「人道支援物資を運ぶ2人のトラック運転手に暴行した」。それを受けて、国連関係者も7月13日、ガザでの人道支援への妨害を非難する声明を発表した。
 「このような事例は単発で起きているのではありません」と、国連中東和平プロセス特別調査官代理のラミズ・アラクバロフ氏は語る。「このような妨害は、全くもって容認できませんし、物資の持ち去りや人道支援活動を標的にしたり、悪用したりすることを含む脅し、暴力、妨害がますます危険な様相を呈してきていることを示しています」
 アラクバロフ氏は、「人道支援活動への妨害」をやめるよう訴え、ガザの人々は「既に計り知れない苦痛を耐えてきており、いのちを救うための援助物資の配布がこれ以上遅れたり、妨害されたりしてよいわけはありません」と述べた。
 「人道援助団体は、その任務を安全に、自立し、公平に、そして脅しや暴力といった恐れなく遂行できなければなりません」

3月23日、ヨルダン川西岸地区タイベ村にイスラエル入植者によって設営された前哨基地の全景。同村はキリスト教徒が多い地域で、6月下旬、入植者によって3人が殺害された。この基地は、パレスチナ人ローランド・バシーラさんが経営する採石場の近くにあるが、そこでも仕事に来るなら暴力を振るうと脅かされ、仕事ができなくなっているという (OSV News photo/Debbie Hill)
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