教皇、帰還の機中記者会見 イラン紛争など質問に回答
【赤道ギニアからローマへ帰還の機中4月23日OSV】教皇レオ14世は4月23日、赤道ギニアのマラボからローマへ帰国する機中での記者会見で、記者団からの下記の質問に、英語、スペイン語、イタリア語で答えた。
移住問題について
教皇は移住者の問題について、富める国が国境対策の厳格化だけに注力するよりも、移住者を生み出す根本原因の解決に努めるよう強い口調で求めた。
「グローバル・ノース(北半球に集中した経済的に発展した先進国や高所得国)は、グローバル・サウス(南半球のアジア・アフリカ・中南米の新興国や途上国)にどんな支援をしているでしょうか?グローバル・サウスでは、青年たちが今でも将来を見通せないでいます」と問いかけた。
「多くの人にとって、アフリカは鉱物を採掘しに行き、他国のためにその資源を持ち去る場として見られているのです」
「アフリカの国々の発展において、私たちは恐らく世界的レベルで、さらなる正義と平等を推進するために、もっと努力する必要があります。そうすることで、スペインや他国へ移住する必要がなくなるのです」と教皇は強調した。
イランでの紛争について
教皇は引き続き対話と無防備な市民の保護を訴え、戦争によって苦しむ人の窮状を伝えるために、個人的なエピソードを話した。
「私はイスラム教徒の子どもの写真を持ち歩いています。レバノンを訪問したときに、『ようこそ、教皇レオ14世』と書いた紙を持って待っていてくれた子です。ですが戦火に巻き込まれ、亡くなりました」
「イランの問題は明らかにとても複雑です。交渉の席でも、ある日はイランが『イエス』と言うと米国は『ノー』と言い、その逆の日もあります。どこへ向かっているのか、全く分かりません」と教皇は嘆いた。
「世界経済にも影響が波及し、混乱と危機的状況となっています。それに、戦争によって苦しんでいるイランの全国民、無防備な人々がいるのです」と付け加えた。
イラン国内の政治的弾圧について
教皇は、イランで現在も続いている反政府勢力の弾圧についてもコメントを求められた。共同通信によると、イランに国外追放された人が次々と殺害され、この戦闘が始まって以来9人が殺害されたという。
イランの人権団体によると、イラン当局は2025年に2000人以上を処刑したという。1980年代後半以来、最多となる。
「不正義な全ての行為、人のいのちを奪うこと、死刑には強く反対します」と教皇は述べ、いのちは受胎から自然死に至るまで守られなければならないと付け加えた。「政治体制であれ、国であれ、不当に他者のいのちを奪う決定は、明らかに非難されるべきです」
独裁的政府との外交関係について
聖座が独裁的政府との外交関係を維持していることを問われ、教皇は、正義と人道的努力を推進するよう水面下で働きかけているのだと語った。
今回のアフリカ訪問で、独裁的な大統領がいる赤道ギニアとカメルーンとの関係を疑問視しての質問だ。
「私たちは必ずしも、批判や決め付けや非難をして、大々的な宣伝のようなことをしてきたわけではありません。正義や人道主義を推進し、時には政治犯がいる可能性がある状況では、解放する方法を見いだすなど、水面下ではとてつもない努力をしています」と教皇は説明した。
「聖座はいわば、中立を維持しながら、具体的な状況で福音を伝えられる方法を探っているのです。そうして、人々の人生が改善されていくことを望んでいます」
記者団からの質問を受ける前、教皇はアフリカへの訪問を振り返り、この訪問では政治的な意味合いが注目されるが、主な目的は神の民に寄り添うことだと強調した。
「何よりも、この訪問は、福音を宣言したいという願望、イエス・キリストのメッセージを宣言したいという願望の表れです。また、この訪問は、喜びの中にいる人、深い信仰の中にいる人、同時に苦しみの中にいる人々に近づくためでもあったのです」

