教皇のアフリカ訪問最後のミサ 赤道ギニア、マラボで福音考察

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教皇のアフリカ訪問最後のミサ 赤道ギニア、マラボで福音考察

【マラボ(赤道ギニア)4月23日OSV】アフリカでの滞在最終日となる4月23日、教皇レオ14世は約3万人が詰めかけた赤道ギニアのマラボ・スタジアムでミサを司式し、同国のカトリック信者に、福音と秘跡から力と正義と希望を見いだすよう思い起こさせた。
 「不正義によって抑圧されているなら、主が正義です。助けを必要としているなら、主が力です。死を恐れているなら、主がいのちです。天の国を求めているなら、主がその道です。暗闇の中にいるなら、主が光です」と教皇は、聖アンブロジオ司教教会博士の言葉を引用して語った。
 教皇の11日間にわたるアフリカ訪問の最後のイベントがこのミサとなる。スタジアムにパパモービレ(教皇専用車)に乗って姿を現すと、ミサの参加者たちは一斉に歓声を上げて、出迎えた。ミサ参加者の多くは、バチカンの国旗に使われている白と黄色の服を身に着けていた。
 教皇はスペイン語で、この日の第1朗読、使徒言行録(8・26―40)について説教した。エルサレムからアフリカへ向かう途中に聖書を朗読していたエチオピア人の宦官(かんがん)と、使徒フィリポが出会う場面だ。
 朗読をする宦官にフィリポが、「読んでいることがお分かりになりますか」と尋ねると、「手引きしてくれる人がなければ、どうして分かりましょう」と宦官は答えた。
 この宦官の答えを「謙遜な知恵」と教皇は呼び、「真理を求めているだけでなく、心を開いた態度と願望も表しています」と説明した。
 しかし、宦官は金銭的に豊かで、知性を持ち、文化的な素養も身に着けている一方で、奴隷となり「完全に自由」な身ではない。「この痛ましい現実は、彼の体にさえ刻まれています。実際、彼は宦官です。子どもをもうけることはできません。彼の全ての活力は、彼を管理し、支配する権力者に仕えることに使われています」と教皇は述べた。
 それにもかかわらず、「福音の宣言は彼を解放します」。フィリポとの出会いを通して、宦官は「ただ聖書を読むだけの観客から、宦官自身が魅了されたまさにその話の主人公へと変えられます」と教皇は語った。
 神のことばは、「実際に生きていく現実」となり、洗礼の秘跡を通して、「宦官はもう見知らぬ人ではなくなり、神の子、つまり信仰で結ばれた私たちの兄弟となったのです」。「奴隷であり、子どもを授かれなくても、宦官は主イエスの名によって生まれ変わり、新しく自由な人生を手に入れたのです。そしてまさに私たちはこの聖書を読み、今日でも宦官の救いについて話しています」と教皇は述べた。
 この宦官のように、キリスト教信者は洗礼を通して「同じ信仰」と同じことばを授かっている。聖書を読み、内省することは、「常に個人的であり、教会的でもある行為です。決して孤立して、あるいは単に機械的に行えるものではないのです」
「共に聖書を教会の共通の遺産として、聖書に着想を与えた聖霊に導いていただきながら、読みましょう。さらに聖書を保持し、全世界に広めてくれた使徒的伝統にも導かれつつ聖書を読みましょう。この宦官のように、私たちも信仰の旅路に同伴してくれる導き手の助けを借りるなら、神のことばを理解できるようになります」

 証しによって形を現わす救いの宣言

 次にこの日の福音箇所(ヨハネ6・44―41)を取り上げ、イエスが「わたしは、天から降って来た生きたパンである。このパンを食べるならば、その人は永遠に生きる」と教える場面を考察した。
 教皇は、キリストを「ご自分のいのちを全ての人に与え続けている復活された方」と呼んだ。
 「キリストの愛は私の死よりも力強いと私は信頼しているでしょうか?キリストを信じると決断することによって、私たち一人一人は避けられない絶望と、神が与えてくださる希望のどちらかを選ぶことができます。いのちと正義に対する私たちの飢えは、キリストの次のことばで満たされます。『わたしが与えるパンとは、世を生かすためのわたしの肉のことである』」と教皇は説明した。
 「キリストは私たちにとって全てです」と「喜んで宣言」するよう、教皇は信者たちを励まし、キリストのうちに、「私たちは人生の充足と意義を見いだすのです」とにあらためて語った。
 「私たちの問題は、主のみ前で消えてなくなることはありませんが、光で照らされます」「全ての十字架が、イエスのうちにあがなわれるように、私たちの人生も、福音のうちに意味を見いだすのです」と教皇は語った。
 「私たちの証しを通して、救いの宣言は、行いと奉仕、そしてゆるしのうちに目に見えるものとなります。一言で言えば、それが教会となっていくのです!」と教皇は説教を締めくくった。
 赤道ギニアを発つ際に、教皇は「信仰と希望と愛という計り知れない宝物を頂きました」と語った。「それは多くの物語、皆さんの顔、喜びと苦しみの証しで彩られた素晴らしい宝物です。それによって、ペトロの後継者としての私の人生と私の奉仕職は、とても豊かなものとなりました」

4月23日、今回のアフリカへの使徒的訪問で最後の公務となるミサをささげるために、赤道ギニアのマラボ・スタジアムに到着し、手を振る教皇レオ14世 (OSV News photo/Simone Risoluti, Vatican Media)
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