年間第29主日 10月19日(世界宣教の日) ルカ 18・1ー8 いつもお祈りし、勇気を失わないように 

 神学校入学までの期間が空いた時、わたしは山の上の立派な建物の管理人をさせていただくことになりました。周囲を雑木林に囲まれ、誰もいないし、来ない所でした。独りぼっちで怖い、寂しい( ;∀;)。イエス様の言われた勇気は1日目からきれいになくなっていました。
 なんとか頑張って続けていましたが、明日も来週も来月も誰も来ないと分かったので管理人の仕事を「辞めよう」と決意しました。
 辞職を伝えに行く前日、なぜかお祈りしました。夕日に染まったきれいな庭で、「天にまします…。めでたし…。願わくは…」。知っているだけのお祈りを唱えました。
祈り終えた瞬間、後ろに何かの気配を感じ振り返りました。そこには1匹のタヌキが座って、私をじっと見ていました( ゚Д゚)。
 「とにかく逃げないでくれ…」。そう願いながら食べ物を渡しました。タヌキは食べ物をくわえてさっと帰っていきました。独りぼっちで追い詰められていたわたしは、「祈りが通じ、神様が天使をタヌキに変えて、送ってくださった」とうれしくなりました(^^♪。
 次の日わたしは仕事を辞めるのをやめて、食べ物を持ってタヌキを待っていました。夕方になって彼はまたやって来ました。感激してタヌキに「ポン吉」と名付けました(女の子だったのかもしれません〈笑〉)。
 「ポン吉、よく来たな。明日も来てくれ」と声を掛けました。不思議な感覚です。独りぼっちで怖い、寂しいのは何も変わりません。しかし、「もし神様が見ておられるのなら…。もう少し何とかなるのでは」と思えるようになっていました☆
 ポン吉は毎日やって来てくれました。独りぼっちのわたしの唯一の友達です。ポン吉は友達まで連れて来るようになりました。「ポン吉。友達を連れて来てくれたのか。ありがとう外」。うれしくてたまりません。
 それから友達は2人、5人、10人と増え続け、20人以上のタヌキたちが毎晩やって来るようになりました。寂しい夜を力付ける天の大群です。この頃には誰がポン吉か分からなくなっていましたが(-_-;)
 管理の仕事は十分に務めることはできませんでしたが、つらくてもなんとか辞めずに続けることはできました。
 モーセの腕を支えたアロンとフルのように、祈りとタヌキとの出会いが勇気となって、孤独に打ちひしがれていた弱いわたしを支えていたのかもしれません。
 イエス様は教えてくださっています。「昼も夜も神様に祈り、叫び続けている人々を神様は放っておくようなことはなさいません。わたしたちにすぐに応えてくださいます」
 「あなたは独りではない」と。
 (寺浜亮司神父/福岡教区 カット/高崎紀子)

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