聖霊降臨の主日 5月24日 ヨハネ 20・19-23 聖霊を受けなさい
復活したイエスが愛弟子たちの前に姿を現したというのが本日のヨハネ福音書の内容です。イエスが十字架に死んでから三日目、日曜日の夕方の出来事です。
「弟子たちはユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家の戸に鍵をかけていた」と説明されています。イエスの仲間だ、弟子だということが知られたならば捕らえられてイエスと同じようにひどい目に遭わされるのではないか、ということで恐れおびえて一つの家に隠れ潜んでいたのでした。
この時、弟子たちは激しい後悔の中にいたはずです。自分たちを愛弟子として選び出し、いろいろなことを教えてもらったにもかかわらず、イエスを裏切り見捨てて逃げてしまったからです。謝ろうにも、イエスは十字架に死んで、もういないのです。体は生きているけれども、心は死んだような状態の弟子たちだったでしょう。
家に閉じこもり、心を固くしている弟子たちのただ中に復活のイエスが現れ、「あなたがたに平和があるように」と繰り返し声をかけます。この挨拶は神があなたがたと共にいてくださいますようにという意味です。ゆるしのことばです。イエスは弟子たちを無条件にゆるしたのです。
それだけではなく「父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす」と宣言し、弟子たちを元通り愛弟子として受け入れたのです。このことは弟子たちにとって「もうこのお方を裏切ることはできない」と決意させるほどの強烈な体験となったに違いありません。
果たして、イエスは弟子たちに「聖霊を受けなさい」と呼びかけます。生前、イエスは繰り返し聖霊を遣わす約束をしていました(ヨハネ福音書14~16章参照)。約束した聖霊を与えるから受けなさい。まさにこのことを言うために復活のイエスは弟子たちに姿を現したかのようです。
続けてイエスは、聖霊によって罪をゆるす権能を弟子たちに委ねます。やがてイエスが約束した通りに弟子たちの上に聖霊が降る時が来ます。その聖霊の促しと励ましによって弟子たちは宣教活動を開始していきます(使徒言行録2・1-11参照)。
この出来事はキリストを信じる小さな共同体(教会)の誕生ということでもあります。教会は聖霊の働きかけによって生まれ、今も同じ聖霊に導かれています。
(立花昌和神父/東京教区 カット/高崎紀子)

