教皇、スペインの性虐待被害者と面会 被害者6人の体験と提案に聞き入る
【マドリード(スペイン)6月8日OSV】教皇庁(バチカン)広報省は6月8日、教皇レオ14世が同日、聖職者による性虐待被害者6人と面会したと発表した。
6人は、緊密に連絡を取り合っている教会関係者に付き添われて、教皇と面会した。
「約1時間に及んだ会話の中で、まずは被害者が痛ましい個人的体験を語り、またそれぞれがこのような重大事案に対する教会の取り組みが実効性を高めるよう、いくつかの提案を行った」と声明は述べた。
バチカンによると、教皇は「愛情を持って、注意深く、体験に耳を傾けた」。そして「示された提案が、さらなる取り組みの基礎となり、教会が真に安全で、霊的に健全な場、つまり傷が慰められ、癒やされる場となるよう」あらためて決意を表した。
性虐待被害者との面会前、教皇はスペインの司教団と会い、「聖職者も含めて、本来は思いやりをもって接してくれるはずの人たちから、事もあろうに傷づけられてしまった」被害者たちの声に耳を傾けるよう求めた。
教皇は「この苦難に直面して、教会共同体は、傾聴、真理、正義、償い、そして今まで以上に決意を持って、防止策とケアの文化に取り組むよう求められています。傷つけられた全ての人々が、心からの傾聴、温かな受け入れ、保護、癒やしにつながる真の道を見いだせるようにしなければなりません」と司教団に語った。
「開いたままの傷」
教皇は同日午前、スペイン議会でスピーチをした際、下院議長フランシナ・アルメンゴル氏から、具体的な事案へのさらなる協力を求められた。
同氏は、多くの事案の中には、「教皇様が言及された具体的な事案、例えば、教会での虐待に代表される『開いたままの傷』がありますし、オンブズマン(第三者)から提出された綿密な報告書を踏まえて、議会で議論を尽くしてきた償いと補償の問題も残っています」と語った。
アルメレンゴ氏が性虐待の危機を「開いたままの傷」と呼んだのは、教皇が6月6日、スペインへ向かう機上での記者会見での発言を受けたもの。
機上での記者会見については、スペインのエル・パイス紙が、同紙の記者が、「最近新聞社に接触してきた数十人の性虐待被害者からのメッセージを教皇に伝え、この問題に力を入れて取り組むよう訴えた。というのも、スペインでの虐待について語った教皇はいなかったからだ」と報じた。
教皇はその記者に対し、「私は個人的なレベルだけでなく、赴いた場所では、常に基準をつくり、それに従ってきました。そして全教会レベルでも、引き続き同様に努めていきます。なぜなら、この事案は依然として『開いたままの傷』であるからです」と答えていた。

