教皇、紛争激化に抑制を訴える イスラエルとイランの攻撃応酬

【バチカン6月14日CNS】イスラエルがイランの核関連施設などを先制攻撃し、イランがイスラエルに対して弾道ミサイルなどで報復攻撃を実施したことで中東地域の紛争が激化している中、教皇レオ14世は双方に向けて抑制を訴え、改めて教会の核軍縮と平和的対話を求める呼びかけを繰り返した。
 教皇は6月14日、バチカンで開いた聖年の特別謁見の最後に、イスラエルとイランの交戦による中東情勢の「深刻な悪化」に深い憂慮を示し、さらなる戦闘の拡大がもたらす結果に警鐘を鳴らした。「私は改めて強く、責任と理性の回復を訴えたいと思います」と教皇は語った。
 教皇レオ14世は強調する。「核への脅威のない」より安全な世界を求めるためには、「敬意を伴う会談と誠実な対話」を通して、「正義ときょうだい愛と共通善に基づいた」恒久的な平和への礎を築かなければならない。
 「誰も決して他者の存在を脅かすことがあってはいけません」と教皇は訴える。「平和のための努力を支えるのは全ての国家の務めです。和解への道をたどり、全ての人の安全と尊厳を保障する解決策を求めるのです」
 こうした教皇による発言の前日には、イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師がイスラエルの空爆に対する強い反撃を警告し、さらに戦闘拡大の恐れが生じていた。

6月13日、イランから飛来したミサイルがエルサレム市内からも見える。イスラエル当局は市民に対して、防空施設に緊急避難し、追って通知があるまでとどまるよう指示した(OSV News photo/ Ronen Zvulun, Reuters)


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