教皇、レバノンのアウン大統領と面会 「3者枠組み合意」について協議
【バチカン8月21日OSV】教皇レオ14世は8月20日、レバノンのジョゼフ・アウン大統領と面会し、教皇庁(バチカン)は、米国が支持し、仲介したレバノンとイスラエル間の国境合意の実施段階で、その取り組みが膠膠状態にあることに懸念を表した。
教皇との面会後、アウン大統領は、バチカンの国務省長官ピエトロ・パロリン枢機卿と同省外務局長ポール・リチャード・ギャラガー大司教とも面会し、「米国とイスラエルとレバノンが調印した、レバノン南部の国境の安定化と公正で恒久的な平和の構築を目的とした『3者枠組み合意』」について協議した。
バチカンの声明による発表は、さらに続ける。「合意文書が調印されたことには満足していますが、聖座(バチカン)は、合意の実施段階で困難な状況に陥っていることを深く憂慮しています。ですが、この目的の実現への取り組みを変わることなく支持します」
6月26日に米国の仲介で調印された14項目の合意には、親イラン民兵組織ヒズボラの武装解除と、イスラエル軍の撤退を保証することで、レバノン南部の戦闘終結に向かう段階的な計画の概要が示されている。
この紛争は、米国とイスラエルがイランを攻撃したことを受け、ヒズボラがイスラエルを標的にロケットを発射した後の3月2日に始まったもの。
停戦合意にもかかわらず、イスラエルの空爆はレバノン南部で続いた。これはヒズボラの武装解除を求めるこの合意を拒絶した同組織からの攻撃に対する報復だと、イスラエルは主張している。
アウン氏、教皇の継続した支持求める
レバノンの保健省が8月19日に発表した報告によると、戦闘開始以来4300人以上が殺害され、1万2300人以上が負傷したという。
レバノンの大統領府は8月20日、別の声明を発表し、教皇との30分にわたる面会の中で、アウン氏はイスラエルの占領とレバノン領土への攻撃を終わらせるというレバノンの要求を実現する上で、教皇がレバノンを支持していることに感謝を表した。
アウン氏はまた、イスラエルに「3者枠組みの合意事項を履行」させる上でも、教皇の継続した支持を願いたいとした。
パロリン枢機卿とギャラガー大司教との面会時に、アウン氏はレバノンの現状と、「わが国の村々、インフラ、市民に対するイスラエルからの攻撃が繰り返されている」状況についても説明したと、大統領府の声明は述べる。
「どちらの面会の席でも、大統領は昨年の教皇のレバノン訪問以来、わが国を支持してくださっていることに感謝を表した」と声明はつづる。
「また大統領は、教皇と聖座に、占領されたわが国土からのイスラエル軍の完全撤退、イスラエルに破壊されたものの再建への道筋、そして家を追われた人々の自分の土地や村への帰還が実現するよう、わが国にご支援をいただきたいと訴えた」と、大統領府は発表。
同時に大統領は「これらの取り組みは、わが国の領土全体に及ぶ権限の拡大と、戦争と平和のいずれの決定権もわが国側にあるという条件と一致しなければなりません。これこそが国境付近の安全と安定を実現するための唯一の道であるからです」と強調した。

