バチカン、女性は平和を構築するリーダーに 分断する国際社会を見据え、国連会議で発言
【ニューヨーク9月4日OSV】国際社会が分断し、紛争が増加する中、女性が「リーダーシップを発揮し」、「平和をつくり出し、いのちを守る者」となれなければならない、と聖座(バチカン)は9月2日、「平和の文化に関する宣言と行動計画の実施における国連ハイレベルフォーラム」の期間中、声明を発表した。
このフォーラムは2012年から毎年開催されており、国連のニューヨーク本部で開かれた。その目的は、世界に平和と非暴力を広めるという1999年に採択された国連総会の決議を促進することにある。
今年のフォーラムでは、その目標を実現する上で女性のリーダーシップの重要性に焦点が当てられた。先行して発表された会議の要約(コンセプトノート)の中で、国連総会議長のアナレナ・ベアボック氏の事務所は、平和の文化は「単に紛争や暴力がない状態を意味するだけでなく、正義、ジェンダー平等、包摂的な意思決定が機能している状態も意味する」と強調した。
このコンセプトノートは、「政治的・和平プロセスへの、女性の完全で、平等、意味のある安全な参加を拡大する」必要性も強調し、同時に「女性の司法へのアクセスも確実にする」よう求めている。
「分断した時代の中で、持続可能な平和の文化の必要性が、今までにないほど喫緊となっている」とコンセプトノートはつづる。
「権力の文化」に対抗する平和の文化
聖座の国連常駐オブザーバーは、その必要性を声明の中で支持し、「世界の現状は、権力の文化が支配し、戦争が常態化し、振る舞いや関係性が変化しつつあります」と警鐘を鳴らす。
この力が「互いを尊重する対話に基づく外交」よりも優勢となっているため、現在の『権力の文化』に対抗する平和の文化を育むことは極めて重要なことになります」と聖座の国連オブザーバーは声明で述べる。
「暴力と混迷によって分断された社会を癒やすことを目的とした、これらのプロセス全てにおいて女性はより大きな役割を果たすことができるし、果たすべきです」
聖座は、この点に関して、1999年の平和に関する国連決議と、教皇レオ14世の回勅『人間の偉大さ――AIの時代における人格の擁護』に注意を差し向け、この回勅を引用して「男性と女性が同じ尊厳と権利をもっていると口にするだけでは不十分です」(57)と述べ、就職や教育の機会均等、社会的・政治的責任の共有、また女性の貢献に対する社会的認知と評価について、法律におけるのと同様、個々の具体的決定に際しても反映される必要がある、とする。
聖座のオブザーバーは、「この隔たりを埋めてこそ、女性は、平和を生み出す者となり、いのちを守る者になれるという可能性を認識し、それによって『平和の文化』が、国家間の信頼を回復させることができるのです」と強調した。

