「平日にもみことばの配達」100回を超えて 福岡教区

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「平日にもみことばの配達」100回を超えて 福岡教区

 福岡教区で2021年6月から始まり、オンラインで配信される番組「平日にもみことばの配達~普段着のあなたへ~」は昨年12月、100回を超えた(6月10日現在、112回)。この取り組みを提案したのはフィリピーニ・レナト神父(56/聖ザベリオ宣教会)。番組の制作・発信は10人の女性の有志グループ「みことば配達人」が担い、聖書のみことばと祈りのヒントを5分程度の音声で伝えている。
 レナト神父と、「みことば配達人」の一人(大名町教会〈福岡市〉信徒の50代女性)に、活動の歩みや思いを聞いた。

フィリピーニ・レナト神父
 コロナ禍を機に、みことばを「デリバリー」

 レナト神父は番組を始めた時のことを、こう振り返る。
「コロナ禍ではミサの中止が相次ぎました。代わりに何かできないかとずっと悩んでいたんです。社会は、カトリック教会よりも早く動いている。(その頃)世の中では、(食事などの)いろいろなデリバリー(宅配)が始まっていました。『あ、これだ!僕たちはできるじゃないか』と思ったんです」
 既に福岡教区では2019年11月から、YouTubeで「主日の音声説教」が毎週配信されていた。
 「(多くの信者は)みことばと接するのは日曜日が多く、(コロナで)ミサが中止になると、しばらくは触れることができません。みことばを配信すれば、自宅で触れることができると思ったんです」
 レナト神父は、当時の同教区広報担当者と、知り合いの信徒に相談。3人で話し合って、新しい番組を作ることにした。レナト神父は04年から、全国各地でレクツィオ・ディビナ(霊的読書)の指導をしており、その原稿の蓄積を祈りのヒントとして使うことに決めた。
 3人で始まった活動も徐々にメンバーが増え、現在は役割ごとに「原稿作成」「朗読と録音」「音声ファイルの編集」の3グループに分かれて番組を作っている。スタッフはそれぞれの自宅などで作業をしており、全員が顔を合わせるのは年に1度くらいだという。
 10回程度で一つのシリーズを構成。これまでのテーマは、「イエスに出会った人々」「イエスの願い」「イエスを迎える」「詩編を祈る」「道をともに」「たとえ話は問いかける」「神の国のしるし」「ヨハネ福音書で祈る」。現在のシリーズは「わたしの好きなみことば」で、「みことば配達人」それぞれが好きなみことばと、その言葉に自分がどう養われ、導かれたのかを語る内容になっている。
 このテーマについてレナト神父は「まずは自分自身が(みことばの)経験者です。既に味わったことを提供してみませんか?と提案しました。(小売店などの)『スタッフのおすすめ』『店長のおすすめ』のように。最初は『私にはできません』と言っていたので、『いいよ、別に神学的な知識とかはいらない』と(忍耐強く)励ました」と話す。
 そして「みことばを届ける」という同じ目的を持ったメンバー同士が互いに助け合い、信仰の仲間としての絆ができていることを感じている。レナト神父は、信徒使徒職として、もっと信徒が発信することを願っていると言う。これからは時間をかけて、スタッフ以外の、一般信徒の参加も呼びかけたいと話していた。

 みことばが輝く

 「みことば配達人」の一人、Tさん(仮名)は、2022年2月から活動に加わり、主に原稿作成を担当。24年からは担当回の割り振りなどの取りまとめ役を務めている。
 「最近の『わたしの好きなみことば』では、時々(自分で書いた原稿の音声の)吹き込みもしています」
 仕事を持っていることもあり、原稿の締め切りを守ることに苦労もしているが、この活動を通じて得たものをこう話す。
 「初めて読んだ聖書の箇所ではなくても、今まで気付けなかったこと、見過ごしていたことに新たに気が付く機会が多いです。読むたびに、その時に必要な照らしがあって、みことばが輝いて見えるんだなあと思います」
 Tさんは「たまたま(番組を)聞いてくださればそれで十分です」と言うが、「友人のご家族が、体調が悪くて伏せっている時にラジオ代わりに聞いていると聞いた時、そういう聞き方をしてくださっている人がいるんだと思いました」。
 今後については、できれば取りまとめ役の後継者を育てたいとも考えていると話した。

平日にもみことばの配達~普段着のあなたへ~」は、毎月第2&4水曜日に配信。

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