米ユタ州でG20諸宗教フォーラム 世界の進歩は真に人間に奉仕すべき

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米ユタ州でG20諸宗教フォーラム 世界の進歩は真に人間に奉仕すべき

【ソルトレークシティー(米ユタ州)10月17日OSV】「回復力のある希望と共通の未来」。これは10月15日から17日まで米国のユタ州、ソルトレークシティーで開かれたG20諸宗教フォーラムのテーマだ。「私たちにますます差し迫る問いを投げかけます。つまり、どのような人類の未来を私たちは共に築いていくのか、という問いです」と、駐米教皇大使ガブリエル・G・カーシャ大司教は10月15日、同フォーラムで問いかけた。
 各国首脳が参加するG20サミットが今年12月にマイアミで開かれる。そこで話し合われる「主な議題は、経済成長、エネルギー安全保障、新たな技術、特にAIの急速な進歩」となる。
 これらは全く異なる議題に思えるが、「私たちが追い求めるこれらの進歩が、真に人間に奉仕するものとなり得るのか」という一つの本質的な問いに関連している、と大司教はユタ開催としては最大の諸宗教者の集いにスピーチを寄せた。
 10月15日、同フォーラムは、ソルトレークシティー・タバナクルで、末日聖徒イエス・キリスト教会のダリン・H・オークス大管長やカーシャ大司教らのスピーチで幕を開けた。
 G20諸宗教フォーラム(IF20)のウェブサイトによると、このフォーラムは「学者、宗教指導者、政治家を結び付け、信仰に基づく洞察力や生きた経験を、現代の最も喫緊の世界規模の課題への真の解決策につなげること」を目的としている。
 扱われたのは次の四つの主要テーマ、共通善のための経済成長、持続可能な未来へのエネルギー安全保障、AIと人類の未来、諸宗教の関わり方と国連の持続可能な発展だ。
 IF20は「グローバルな政策協議に信仰の観点から意義のある貢献をする重要な機会となります」とモハメド・マギド・イマーム(指導者)が開会メッセージを述べた。マギド氏はバージニアを拠点とするムスリム・センターの幹部イマームであり、世界宗教者平和会議の共同設立者で、IF20の諮問委員会のメンバー。

 G20と並行して開催、提言につなげる

 グローバルな成長と経済といった問題を議論するG20は、19の国とEU、アフリカ連合を含む21の国と地域から成る。
 IF20はこのG20と並行して行われ、宗教機関、指導者、学者たちを直接的に正式なG20のプロセスにつなげている。
 カーシャ大司教はスピーチの中で、教皇の回勅『人間の偉大さ』に言及し、この回勅の中心には、「私たちが追い求める」進歩は、「真に人間に奉仕するものとなるのか」という問いがあると述べた。
 回勅の中で、教皇は「各世代はそれぞれの時代に、人間の価値に見合う方法で、よりきょうだい愛に満ちた未来を切り開く責任があることを、私たちに思い起こさせています。これはAIの時代において、特に重要になります」。
 「教皇は私たちに、全て――人間の神秘さえ――がデータや売り上げにおとしめられるような考え方をしないように警告しています」
 カーシャ大司教は、技術は桁外れの可能性をもたらすが、「技術革新だけでは何が善なのかを私たちに教えることはできません。私たちは依然として、進歩が誰のために奉仕し、それがより良く奉仕するのかどうかを問う判断を必要としています。恐らくそれこそが、諸宗教共同体が果たせる役割なのだと思います」と続けた。
 会議の出席者は、「私たちの伝統が、全ての人々を自分の隣人と認識する意味とは何か、またそれに従って私たちの共通の生活を形づくることが何を意味するのかというより深遠な問いを存続させ続けているからこそ」参加している、とカーシャ大司教は語る。「真の諸宗教対話は、私たちに自分たちの信仰から遠ざかることを求めません。そうではなく、私たちは何者であり、何を信じているのかを知るのであれば、私たちはより誠実に他者と出会うことができるのです」  

10月15日、米国ユタ州にあるソルトレークシティー・タバナクルで開かれたG20諸宗教フォーラムの開会式で、トルコの東方正教会カルケドン府主教のエマニュエル・アダマキス師と歓談する駐米教皇大使ガブリエル・G・カーシャ大司教(OSV News photo/Marie Mischel, Intermountain Catholic)
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