教皇、スーダンの内戦に平和を訴え ウクライナとロシアの犠牲者に祈り

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教皇、スーダンの内戦に平和を訴え ウクライナとロシアの犠牲者に祈り

【バチカン8月10日OSV】教皇レオ14世は、スーダンでの国軍と準軍事組織間の内戦の即時停戦と、紛争に巻き込まれている罪のない市民への人道支援を呼びかけた。
 教皇は8月9日、バチカンのサンピエトロ広場での「お告げの祈り」に集まった巡礼者たちに英語で語りかけ、現在も続く内戦、特に北コルドファン州の州都エルオベイドで苦しむ人々を憂慮した。
 「スーダンの全ての人々に霊的に寄り添います。また権力の座にいる人々には、市民のための人道回廊を確実に設置するよう、改めて訴えます」
 国際社会にも「即時停戦」のための支援を行うよう求めつつ、「主が、苦しんでいる人々を支え、暴力を植え付ける人々の心を回心させ、長く待ち望まれている平和を与えてくださいますように」と祈った。
 教皇のエルオベイドに向けての発言は、国連が先頃、この都市が大量虐殺の場と化す危機にひんしていると警告したことを受けたもの。国連安全保障理事会は今年6月に、準軍事組織である即応支援部隊(RSF)が、エルオベイドの包囲を強化していると報告し、「警鐘」を鳴らしていた。
 安保理は「すぐにでも大量虐殺が起こる危機が迫っている」と警告し、「RSFにエルオベイドへの攻撃を直ちに停止する」よう強く要求した。さらにRSFによるドローン(無人機)攻撃に言及し、虐待と暴力が疑われるケースへの徹底的な調査も求めた。
 国連女性の地位委員会も、日々危険にさらされている女性と少女への暴力を非難した。
 「エルオベイドの女性たちは、日中はドローンによる攻撃を受け、夜間は性虐待におびえる日々で、安全な時間などなく、給水所にも行けません」と、同委員会のアフリカ東部・南部の地域責任者は7月24日、取材陣との会見で訴えた。
 国連人権高等弁務官事務所も、今年の1月から4月の間だけでも、スーダンではドローン攻撃により880人が殺害されたと報告し、同事務所弁務官は、この内戦は新たな局面に入りかけており、さらに多くの犠牲者を生み出しかねない、と宣言した。

 暴力の悪循環に終止符を

 「お告げの祈り」の後、教皇はロシアとウクライナの紛争にも言及し、両国で特に子どもを含む何の罪もない人々がいのちを落としていることを嘆いた。
 「このようなことが次から次へと起きています。その数は増加しており、子どもを含む市民の犠牲者数は今まで以上に増えています」「ご遺族、負傷された方々、今も続く紛争によって苦しんでいる全ての方々に寄り添います」と言葉をかけた。
 ロイター通信によると、8月2日、ロシアのベルゴルド州にある遊び場にウクライナのドローンが着弾し、子ども一人が死亡し、二人が負傷した。また翌日にもウクライナのドローンがロシア南部の海水浴場に落下し、子ども3人を含む7人が死亡した。
 一方、ロシアも7月30日、ウクライナ中部のドニプロペトロウシク州ラドゥシュネ村の集合住宅を含む居住地区を攻撃し、数人の子どもを含む8人を殺害。数十人にけがを負わせていた。
 またCBSニュースは、ロシアのドローンが8月4日にウクライナ北東のスームィ州に着弾し、子ども2人を含む4人が死亡したと報じた。
 両国での相次ぐ子どもたちの殺害に、国連児童基金(ユニセフ)は8月4日、市民の居住地区を標的とする行為を厳しく非難する声明を発表した。
 「遊び場や海水浴場、居住地区を標的にすることは許されません。子どもたちはどこにいようと、住んでいる場所や遊び場などで、安全に過ごす権利があります」「ユニセフは、全ての当事国に、子どもたちと民間インフラの保護を含む国際人道法に基づいた義務を果たすよう再び訴えます。子どもたちを殺害したり、負傷させたりすることはやめなければなりません」
 教皇も再度「人道法の順守」を求め、ウクライナとロシア両国に「市民を標的にしてはならない」と訴える。
 「戦争はさらなる戦争を引き起こし、計り知れない苦しみをもたらすだけです。暴力の負の連鎖に終止符を打ち、外交と対話を優先させる時です。そうして平和への道を切り開く時なのです」

2025年7月30日、スーダンの北ダルフール州タウィラで、スーダン軍と準軍事組織のRSFとの内戦が続く中、家を失い難民キャンプで食事の用意をするスーダン人のハナン・アダム・ハッサンさん (OSV News photo/Mohamed Jamal, Reuters)
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