60回目の「チューブロ」開催 広島教区
60回目となる「中国ブロックカトリック高校生大会(通称:チューブロ)」が3月28日から30日にかけて、福山暁(あけ)の星学院(広島県福山市)を会場に開催された。中国地方のカトリック学校在籍者を中心に、各地から中学3年から高校3年までの約100人が参加。同校の研修センターに宿泊し、松浦悟郎司教(名古屋教区)の講話や分かち合い、レクリエーション、祈りのプログラムを通じて交流を深めた。神との出会いや自分自身と向き合う体験となった。
「平和」をテーマに分かち合い
60年前、将来的に広島教区から旅立っていく高校生たちに「カトリックの精神を大切にしてほしい」という願いから始まったこの集いは、コロナ禍を除いて毎年対面で開催されてきた。今回のテーマは「PIECE of PEACE(ピース オブ ピース」。初日と2日目は、松浦司教の講話と分かち合いが行われた。
松浦司教は著書『平和をつなぐ 私、そして私たちの選び』(ドン・ボスコ社)をテキストとして全員に配布。参加者の多くはカトリック学校の生徒だが、ほとんどが洗礼を受けていない。松浦司教は参加者たちのさまざまな立場に配慮をしながら、平和をつくり出すためには理想を掲げ続けること、考え続けることが大切であることを伝えた。
小グループに分かれての分かち合いでは、「争いが完全になくなることは難しいのではないか」といった現実的な意見が出る一方、「それでも、ここで諦めたくない」という思いも語られ、中高生たちが主体的に対話を深めていく様子が見られた。
2日目の受難の主日には、広島教区の白浜満司教司式によるミサをささげた。白浜司教はミサの意味を丁寧に説明し、枝の行列から始まる典礼を通して、共同体としての祈りを共にした。
最終日は、担当司祭である大西勇史神父(同教区)司式での派遣ミサと閉会式で締めくくられた。
メインテーマは四つ
「チューブロ」の準備に中心的に携わった、同教区青年活動企画室職員の益田なおさん(29)は、長く受け継がれてきた本大会についてこう話す。
「近年は参加者の減少もありました。コロナ禍では中止やオンライン開催を余儀なくされましたが、それを契機に(通称)『チューブロ』として新たな歩みを始めることになりました」
「召命」「環境」「友情」「平和」の四つのメインテーマを設定し、コロナ禍が明けた2023年から順番に取り上げ、開催することを決めた。益田さんはカトリック学校を訪問して説明会を開いたり、全校朝礼に参加したりして「チューブロ」の紹介と参加を呼びかけたのだという。
同教区では2021年11月と22年2月に「2020教区代表者会議(教区シノドス)」が開かれた。それを受けて出された司教教書『ともに歩むあたたかさのある教会をめざそう』には、「協働」の精神を深めるためにカトリック教育機関と連携すること、青少年の信仰養成のために中国ブロックカトリック高校生大会を充実させ、連携することが提言されている。
「大会が60年にわたって引き継がれてきたことに加え、このことが後押しになって、各方面からサポートをいただくことができ、(カトリック学校で)説明会のような時間を設けていただくことができました。
その効果もあって徐々に参加者が増え、今回の申し込み総数は過去20年で最多となった。四つのテーマ全てを「制覇」した生徒(高校3年生)は6人もいた。
「(参加者が増えたのは)先生たちが(生徒に)声を掛けてくれることが一番大きかったと思います。過去の参加者が友人に声を掛けてくれることもありました」
今回は青年活動企画室スタッフと、同教区青年活動グループのリーダー20人ほどで大会運営に当たった。規模の拡大に伴い、運営体制の充実が今後の課題だと言う。
益田さんは「参加者一人一人が豊かな体験を持ち帰ることを願って、今後もこの歩みを大切に受け継いでいきたい」と来年のテーマ「召命」に向け、抱負を話した。

