米国のカトリックと福音派指導者が共同声明 教義上の違い超え 移住者問題で

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米国のカトリックと福音派指導者が共同声明 教義上の違い超え 移住者問題で

【ワシントン10月14日OSV】米国でカトリック教会と福音派の指導者たちは10月13日、思いやりのある移住者政策改革を求める共同の取り組みの一環として、教派を超えた声明を発表した。
 米国司教協議会(USCCB)の移住者委員会委員長のブレンダン・J・ケイヒル司教(テキサス州ビクトリア教区)と全米福音同盟会長のウォルター・キム師が、「移住者問題における福音派とカトリックの対話」の共同代表で、「移住者問題の議論にキリスト者の思いやりと知恵を求める」と題された共同声明を、USCCBを通して発表した。移住者問題に対し、両教派の指導者が共同で声明を発表するのは米国史上初めて。
 2人は、「教理上の違い」はあるが、「私たちは、神が経済的・文化的不安を抱える仲間の米国人と、また存在の危機に直面する移住者の隣人に寄り添うようよう求めておられるという確信のうちに一つになっている」と声明で述べる。
 声明は、全ての人間は「神の似姿を持ち、尊厳のうちに創られている」ということと、政府は「市民を守り、妥当な移住者政策の策定と実施を含む共通善を提供する責任がある」という両者共通の原則を分かち合っていると明言する。

 信教の自由は移住者含む全ての人の権利

 それらの政策には、対象を絞った人道的な国境管理、市民権を得るための明確な法的道筋、家族離散を防ぐ取り組みが含まれなければならない、と2人は声明で主張する。
 同時に、ある種の移住者管理の取り組みによって、信教の自由に対する危機があることも強調した。
 カトリック教会とその他の宗教指導者たちは、ここ最近に起きた移住者問題に絡む信教の自由に対する課題を指摘した。例えば、最近ではセントルイス教区が連邦政府に対し訴訟を起こしている。米移民関税執行局に拘束された人々に、司祭が聖体拝領やゆるしの秘跡を授けることを禁止した政府の政策のためだ。
 声明は続ける。「私たちは特に信教の自由の権利を、断固として支持します。この権利は、移住者の立場であったとしても、信仰を持つ、持たないにかかわらず、全ての人関わる権利です。特に拘留されている人々に対しては、大きく関わります。というのも、その人たちのために、キリスト者として司牧的ケアを提供することを、私たちはキリストによって求められているからです(マタイ25・31―46参照)」
 「私たちは、全ての拘留されている人々が宗教的・司牧的奉仕を確実に受けられるように、関連当局と協力することを、決意を持って行います。そうすることで、一人一人が霊的助言を受け、秘跡に積極的に参加する機会を得られるようになるでしょう」
 複数の宗教指導者が、礼拝所や学校、病院などを含む慎重にならなければならない場での移民法の執行を防ぐ必要性についても、警告している。

 重要なのは内容ではなく一致していること

 声明の中で、ケイヒル司教とキム師は「この声明の特徴は内容ではありません。なぜならその内容は、何百年にもわたるキリスト教の教えと伝統に根差し、それぞれの教派ですでに証ししてきたことだからです。そうではなく、今この時に、私たちが明らかに一致していることこそが特徴なのです」と述べる。
 「イエス・キリストの福音を宣のべ伝えることに専念する司牧者として、私たちは、移住者問題といった困難な問題についてさえも、私たちの信念を明確に述べるべき責任も分かち合っているのです。そうすることで、キリスト者として共に、また米国民として私たちは共通の遺産を受け入れようとしています」と続け、移住者問題に対し福音派とカトリック教会の対話を通して、「私たちはきょうだい愛と共通の目標という強い思いも分かち合っています」とした。
 「現在の移民政策によって悪影響を受ける人々を深く憂慮しつつ、まさにこの誠実で愛国的立場から、私たちはこの声明を確信と希望のうちに発表致します」
 「米国では約12人に1人が、法的身分を失う危機に直面していたり、またそのような人と共に暮らしたりしています」「彼らの恐れは私たちの恐れであり、彼らの涙は私たちが拭うべき涙なのです」

10月7日、米国のアリゾナ州ツーソン郊外のトホノ・オオダム自治国にあるサン・ザビエル伝道教会の外で、米国・メキシコ間の国境フェンスの建設に反対する行列を率いる宗教指導者、選出議員、トホノ・オオダムの青年(OSV News photo/Rebecca Noble, Reuters)
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