教皇の一般謁見講話 教会は神の国を目指し あらゆる悪に立ち向かう
【バチカン5月6日CNS】教皇レオ14世は5月6日、バチカンのサンピエトロ広場で行われた一般謁見で、カトリック教会は希望の守護者であり、その信者はあらゆる悪にはっきりと反論し、人のいのちを守るためにも反論するよう求められている、と語った。
教会は「地上を旅する神の民」として、「福音の照らしのもとで時代の動きに目を向け、その意味を解釈し、あらゆる形の悪を非難し、ことばと行いをもって、キリストが全人類のために実現することを望まれる救いと、正義と愛と平和のみ国を告げ知らせます」と続けた。
「道を照らす希望の守護者として」教会は、「いのちを弱らせ、その成長を妨げるすべてのものを拒絶し、貧しい人、搾取された人、暴力や戦争の犠牲者、肉体的また精神的に苦しむすべての人に味方する立場をとるために、明確なことばを述べる使命も負っています」(『教会の社会教説綱要』159参照)。
教皇のこの言葉は、第2バチカン公会議の諸文書、特に教会の教義憲章『教会憲章』についての講話で語られ、この日は教会の終末論的次元、つまり神の国が現世も歴史も超えた超越的なものである点を取り上げた。
「けれども、このことは本質的な次元であるにもかかわらず、しばしば見過ごされ、軽んじられています。なぜなら、私たちは、直接目に見えるもの、また、キリスト教共同体の生活のきわめて具体的な出来事に目を向けることが多いからです」と教皇は続ける。
「教会は歴史の中を歩む神の民です。教会のすべての行動の目的は神の国です(『教会憲章』9参照)、そのため私たちは、キリストにおける救いの共同体的また宇宙的な次元を考察し、この最終的な地平に目を向け、全てのことをこの視点から測り、評価するように招かれています」と述べた。
悪をはっきりと拒絶する
カトリック教会は、神の国の到来に奉仕するために歴史の中を生きている、と教皇は言う。「教会はこの約束のことばをすべての人に常に告げ知らせます」
つまり、教会は自分のことをのべ伝えるのではなく、「反対に、自らの全てをもって、キリストにおける救いを指し示すのでなければなりません」と述べた。
神の国のために奉仕しているにもかかわらず、「教会は、自らの組織の人間的な弱さと過りやすさを謙虚に認めるように招かれます」と述べ、それらを決して「絶対視」してはならない、と付け加えた。
「事実、いかなる教会制度も、時の経過に服する歴史的なものなので、その使命に真に応えることができるよう、絶えざる回心と、形態の刷新と、構造改革と、継続的な関係の再生を求められます」
同じ体の一員として、「私たちも新たになるよう求められています。それは、私たちがキリストと一致し、互いにも一致し続けることによってこそ実現します。とりわけ、典礼による神への賛美のうちに、教会全体は最も深く一致するのですと教皇は英語によるまとめで語った。
教会は「神の国と完全に同じではなく、むしろ、その種、始まりです。なぜなら、神の国の完成は終わりの時に初めて人類と宇宙に与えられるものだからです」とイタリア語による講話の中で述べた。
キリストを信じる人々は、不正や苦しみによって特徴づけられるこの地上の歴史を、幻想も持たず、絶望もせずに歩む。「信じる者は、『万物を新しくする』(黙21・5)方から与えられた約束に導かれながら生きる」からだ。
そのため教会は、希望の守護者として、信者たちに悪をはっきりと拒絶し、正義と愛と平和の神の国を推進していくべきだ、と講話を締めくくった。

