第7回 終身助祭の集い 「平和」をテーマに仙台で開催

目次

第7回 終身助祭の集い 「平和」をテーマに仙台で開催

 第7回「終身助祭の集い」が10月7日から9日まで仙台市の元寺小路もとてらこうじ教会で開かれ、全国の6教区から終身助祭13人が参加した。テーマは「~あなたがたに平和があるように~」。参加者は典礼や聖書における平和、また災害復興の歩みを通しての平和について考えた。主催は、日本カトリック司教協議会「司祭・終身助祭生涯養成委員会」(委員長=エドガル・ガクタン司教/仙台教区)。終身助祭制度を導入していない教区を会場としての開催は2回目。

 終身助祭は、司祭になることを目的とせず生涯にわたって助祭として奉仕する聖職者で、ミサでの奉仕や秘跡の執行、教会の社会奉仕、教会共同体への奉仕などを行う。叙階前に長い社会経験を持ち、家庭を築いた人も多く、現在、全国の9教区に25人が在籍している(引退者、修道会の助祭を含む)。
 3年ぶりに開かれた今回の集いは、複雑な世界情勢、地球温暖化に伴う気候変動、相次ぐ災害などを背景に、教皇レオ14世が今年の復活祭メッセージで語った「平和」をテーマとした。助祭としての働きを見つめ直す機会にしようと実行委員会メンバーらが企画したもの。

2日目の朝、ミサを終えた参加者ら

 1日目は、各地の終身助祭がそれぞれの活動内容を分かち合った。その後、広島教区の白浜満司教が講話を行い、「平和を築くために最も大切なのは、人間の回心」だと語った。
 白浜司教は、神が人間の心に訴えるために示されたのは、徹底してへりくだる姿であると説明。典礼は人間が神を礼拝する場であるより先に、まず神がへりくだり、人間に仕える場でもあると説いた。「身をかがめて仕える神との出会いから力を得て、私たちは平和の道具となることができる」と参加者を励ました。
 参加者は日ごろ典礼について抱いている疑問を直接、白浜司教に尋ね、実践についても活発な質疑応答が行われた。

白浜満司教(中央)の講義に学ぶ

 2日目は、2024年に発生した能登半島地震からの復興支援活動に取り組む片岡義博神父(名古屋教区)が、「能登の被災地で平和を築く」と題して、地震後2年9か月の歩みを報告した。
 片岡神父は、地震で再建を余儀なくされた輪島教会(石川・輪島市)はじめ石川県の教会全てを担当している。災害で「失われたものは、目に見えるものだけでない」、「一番つらいのは、忘れられること」だと片岡神父は語った。
 また平和とは単に戦争がないことではないとも話し、「あなたは一人ではない、ここにいていい、あなたは大切な存在」と感じられる教会らしい寄り添いを通して関係を築くことが、「平和」への貢献につながるとの思いを分かち合った。

片岡義博神父から能登半島地震からの復興に関する話を聞く

 午後からは、幸田和生かずお名誉補佐司教(東京教区/カリタス南相馬代表理事)の案内で福島を訪れ、「ともなる歩み―震災・原発事故と教会のあり方」をテーマに現地視察を行った。東日本大震災・原子力災害伝承館やカリタス南相馬などを訪問し、原発問題の複雑さを改めて学んだ。視察後には、それぞれが感じたことや考えたことについて意見を交わした。

幸田和生(かずお)名誉補佐司教の案内で福島の津波被災地へ

 最終日は3日間の振り返りと今後について意見交換を行った後、仙台カテドラルで司教、助祭、信徒と共にミサをささげた。

 初めてこの研修に参加した名古屋教区の秋元伸介終身助祭は、福島のカリタス南相馬や原発事故の関連地を訪問したことが印象に残ったという。「話や映像で見聴きする以上に、神の救い、キリストの平和をもたらす助祭職奉仕の意味を思い巡らし、心に留めることができました。この体験は、叙階後まだ1年半しか経ていない私にとっては、今後の自分の助祭奉仕の方向を祈り求める良い機会となりました」と話す。
 鹿児島教区の石神秀人終身助祭は、「3日間という短い期間ではありましたが、参加した終身助祭一人一人が得たものは多かったと思います。交わりを深める良い集いになりました。この集いで頂いた恵みを糧に、今後もそれぞれの奉仕の場で、助祭としての使命を豊かに果たしていきたいと思います」と話した。

  • URLをコピーしました!
目次