2027年 WYD ソウル大会 初の隣国開催へ 説明会に200人超参加
2027年夏に韓国で開かれるワールドユースデー(WYD)ソウル大会の説明会が8月29日、オンラインで行われ、大会参加を希望・検討する青年や協力者など200人以上が参加した。Zoomでの開催ながら質問も活発で、初めて隣国で開かれる大会に向けて、準備の一歩を踏み出した。大会テーマは「勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている」(ヨハネ16・33)。
この説明会では、韓国出身の司祭が同国の教会の歴史について話したほか、過去の大会参加者の話や動画などを通して、ワールドユースデーの歴史や参加経験などが伝えられた。参加方法などの伝達も行われた。主催は、日本カトリック司教協議会の青少年司牧部門。
来年のワールドユースデーは、韓国で、7月29日から8月8日まで行われる。前半の5日間は「教区での日々」と呼ばれ、世界からの参加者が、韓国の15教区の信徒の家庭でホームステイしたり、祈りを共にしたりして、交流を持つ。後半の6日間は「本大会」と呼ばれ、青年たちは言語別の会場で司教たちからカテケージス(信仰教育)やゆるしの秘跡を受け、最終日に教皇レオ14世のミサにあずかる。
この日の説明会では、初めに青少年司牧部門担当のアンドレア・レンボ補佐司教(東京教区)があいさつした。レンボ司教は、共ワールドユースデーに向けた歩みを始められることを喜ぶとともに、ワールドユースデーを「ただの旅や大きなイベント」としてではなく、イエスと出会い、世界中から集まる若者たちと出会う大切な時間として、一緒に準備していこうと呼びかけた。
学者たちから始まった韓国の教会
続いて、韓国のソウル教区から5年前に東京教区に派遣されたキム・ピルジュン神父(45/西千葉主任)が、韓国のカトリック教会の成立と発展の歴史について話した。
一つの国にキリスト教が伝わるとき、多くの場合は外国人宣教師が入国して宣教する。しかし韓国(朝鮮)では、自国の学者たちが書物を通してキリストの教えに触れ、「カトリック教会の教理こそ真理」だと認めて、自分たちから学ぶという珍しい出発をした、とキム神父は話した。

当初、学問として受け入れられたキリスト教は、徐々に宗教として人々の生き方に浸透し、最初の教会共同体がつくられたのは1784年とされているという。
一方、当時、朝鮮半島を治めていた朝鮮王朝は儒教の教えを国家の精神基盤とし、身分制度などを重視していた。そうした社会の中では、「神の前に全ての人が平等」と信じる福音の教えが国家秩序を乱す危険なものと映り、教会はやがて激しい迫害に遭う。1866年には最も大きな迫害が起き、1万人以上が殉教を遂げたこともキム神父は伝えた。
信仰の自由が認められたのは1886年。現在、韓国のカトリック教会には、三つの大司教区と16の教区がある(一つは、軍人やその関係者の司牧に当たる「軍宗教区」)。ソウル教区だけでも信徒数は153万人に上るほど大きな教会となった。
キム神父の話の後、その内容や韓国の教会について多くの質問が出された。「韓国の教会には若者はたくさんいるか」という質問に、キム神父は、「若い信者も多く、主日には一般のミサと別に『青年のミサ』が行われるほど」だと答えていた。(キム神父の講話は、今後、中央協議会のWYDに関するサイトに公開される予定)
出会い、学び、交流できる「大会」
今回のワールドユースデーソウル大会で、青年たちに同伴するために、日本の3教会管区にそれぞれ担当司祭が決められている。東京教会管区は野口邦大神父(42)、大阪高松教会管区は高山徹神父(44)、長崎教会管区は川端志範神父(41)。3人ともワールドユースデーの参加経験があり、今回の説明会で自己紹介した。高山神父と川端神父は、学生時代に2005年のケルン大会に参加したことがあり、その時の仲間と今もつながりがあると話した。
野口神父は、同伴者として2度の大会に参加。野口神父はワールドユースデーの歴史と意義を話し、1985年の第1回から2016年の第14回までの大会の様子をダイジェストで集めた動画を紹介した。動画は、各大会の教皇の姿や、多い時には400万人もが集った青年たちの表情と熱気を伝えた。
(動画はこちら https://www.youtube.com/watch?v=96pTkH_hw9Y&t=23s )
続いて大会参加経験者の青年信徒、村山美遊さん(高輪教会)が、ワールドユースデーから得られるものとして、➀出会い②学び③交流の三つを挙げた。そのうち一番大切なのは、ワールドユースデーに参加することで「祈りの中で神様と出会うことができる」ことだと笑顔で語った。

司会進行を務めた、青少年部門秘書の松村繁彦神父(札幌教区)は、体力的な準備も呼びかけた。ワールドユースデーの巡礼の旅は、スーツケースと乗り物で巡る旅行と違い、重いリュックと寝袋を背負って自分の足で歩く巡礼になること、宿泊場所も、ホームステイか体育館かなど、ぎりぎりまで分からず、スケジュールも随時変わっていくことを伝え、それに耐えられる心と体を準備してほしいと話した。
最後に、大会テーマソングの日本語版を鑑賞した。その曲の動画はこちらから試聴できる。
2027年WYDソウル大会 公式テーマソング”Confidite, Ego Vici Mundum” ~勇気出して~【日本語版】
応募の仕方などの情報は随時、カトリック中央協議会の公式サイトにある、ワールドユースデーの特設ページで更新される。
https://www.cbcj.catholic.jp/catholic/holyyear/wyd2027/
韓国の大会公式サイトも参照を。
https://wydseoul.org/en
