【バチカン6月18日CNS】世界は過去の戦争を上回る残虐性をもたらす恐れがある近代兵器の使用への誘惑を退けなければならない、と教皇レオ14世は訴える。
「教会の心は戦地から上がる叫びによって引き裂かれています。特にウクライナやイラン、イスラエル、ガザからの叫びです」と教皇は6月18日、バチカンのサンピエトロ広場で開いた一般謁見の最後に語った。
「私たちは戦争に慣れてしまってはいけません」と教皇は続ける。「そうではなく、私たちは強力で高性能な兵器の魅力を誘惑として退ける必要があります」
教皇レオ14世は、第2バチカン公会議の公文書『現代世界憲章』(79)から引用して、現代の戦争では「あらゆる種類の科学兵器が用いられ」、その結果として、「戦争はますます激烈なものとなり、戦闘員を過去の時代をはるかに越える残虐さに導く恐れがある」と指摘する。
「ですから、人間の尊厳と国際法の名の下に、私は責任のある人々に向かって、教皇フランシスコがよく使っていた言葉を繰り返します。『戦争は常に敗北です』」と教皇レオ14世は訴えた。さらに別の前任者である教皇ピオ12世の言葉を引用し、「平和で失われるものはありません。全ては戦争で失われます」と付け加えた。
教皇庁国務省長官のピエトロ・パロリン枢機卿は6月17日、イタリアのANSA(アンサ)通信に、聖座(バチカン)は核軍縮を提唱しており、核兵器の使用だけでなく保有も倫理に反するとする文書を作成したと明らかにした。この教会の姿勢は教皇フランシスコによって打ち出されていた。
