【カンタベリー(英国東南部)3月26日ОSV】教皇レオ14世は、英国国教会第106代カンタベリー大主教に就任したサラ・マラーリー氏のために祈り、「真理と愛のうちに…恵みといつくしみと平和」を神に願うと約束した。
教皇の大主教へのメッセージは、大主教が3月25日にカンタベリー大聖堂で就任式を行った翌日の26日に届けられた。
このメッセージは、同日カンタベリー大聖堂で行われた、マラーリー大主教が司式した通常礼拝の最後に読み上げられた。礼拝には、教皇の使節、キリスト教一致推進省長官 クルト・コッホ枢機卿、ドミニコ会士で神学者のティモシー・ラドクリフ枢機卿、カトリック教会ウェストミンスター大司教区のビンセント・ニコルズ枢機卿、他教皇庁(バチカン)関係者らが参加した。
25日の就任式で、アングリカン・コミュニオン(世界聖公会)の指導者として最初の説教を行ったマラーリー大主教は「人生を振り返り――神に信仰を置き、イエスに従う決意を固めた10代のサラに――このような未来が待ち受けているとは思いも寄りませんでした。私が召し出されたこの奉仕職などもっての外です」と語った。
さらに「私たちのキリスト教会や共同体の一部の人々による虐待」で傷ついた被害者を見て見ぬふりをすることに対し、強く警告した。
就任式に参列した約2000人の中には、ウィリアム皇太子夫妻の姿もあった。
マラーリー大主教へのメッセージの中で、教皇レオは、大主教は「聖公会という家族の歴史の中で、困難な時に」全世界に対する責務を果たすことになると強調した。
「選任された大主教という職務は、重い責任が伴うものだと分かります」と教皇は記し、カトリック教会と英国国教会の関係の中で、緊密な対話を持ったことや、同時に困難な時もあったことを振り返った。
まず、ちょうど60年前に、聖パウロ6世教皇とマイケル・ラムジー大主教の歴史的な会談を思い起こした。この会談において、両者は、カトリック教会と英国国教会を、「『キリスト教の愛に基づいた友愛的な関係構築の新たなステージ』へと導く確約を交わしました」と教皇は、1996年3月24日の共同声明から引用して記した。
「この時の互いに心を開き、敬意を示し合った新たな第1章は、過去60年にわたり、現在に至るまで豊かな実を結んでいます」と述べた。そして開始された「神学対話」に言及し、聖公会・ローマカトリック教会国際委員会(ARCIC)は、「設立以来、相互理解の発展に多大なる貢献をしてくれました」とねぎらった。
意見の相違は障害にならない
同時に教皇は、マラーリー大主教に「エキュメニカル(超教派)な旅路は、常に円滑だったわけではありません」と思い起こさせた。
「関係は大きく改善しましたが、私たちの直近の前任者たち、教皇フランシスコとジャスティン・ウェルビー大主教は率直に、『新たな状況は私たちの間に新しい意見の相違をもたらした』と認めました」。それでもなお、「私たちは共に歩み続けています」。なぜなら、相違は「私たちが互いを、共通の洗礼によって、キリストのうちに集う兄弟姉妹だと認め合うことを妨げることはできないからです」と教皇は、2016年10月5日に発表されたカトリックと英国国教会の共同声明から引用して記した。
さらに教皇は「私は、真理と愛のうちに対話を続ける必要があると強く信じています」とマラーリー大主教に書き送った。
「キリスト者が見いだそうと努める」一致を促すことは、「それ自体が目的ではありません」「主イエスご自身が祈られたように、『世が信じるように』(ヨハネ17・21)なるために、キリストを宣言する努力を続けていくことが大切です」と教皇は強調した。
マラーリー大主教に「親愛なる姉妹」と呼びかけた教皇は、「大主教が重い責任を担われるに当たり、全能の神の祝福が大主教の上にあるよう祈ります。聖霊が大主教に降り、主の奉仕職を実り豊かに果たされますように」と祈りで結んだ。

