シノドス最終報告書発表、2部会から デジタル関連の専任部門の新設を提言

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シノドス最終報告書発表、2部会から デジタル関連の専任部門の新設を提言

【ローマ3月3日ОSV】シノダリティー(ともに歩むこと)についてのシノドス(世界代表司教会議)研究部会は、新たに「教皇庁デジタルカルチャーと新技術に関する委員会」の設置を提言した。これは今後、数週間以内に発表される15ある同研究部会による最終報告書の第一弾の文書となり、もう一つの最終報告書と合わせて、3月3日にバチカンから発表された。
 一つ目の報告書には、デジタル・スペースにおいて教会をどのようにしてかじ取りをしていくかについての提案が含まれる。新たに直面する神学的、司牧的、教会法上の問題を監視し、司教、司祭、修道者、信徒に対するガイドラインやトレーニングを準備し、デジタル上の使命を司牧計画に統合する作業を担う司教協議会を支援するバチカンの部局あるいは委員会設置などだ。
 教会の使命に関する研究部会から出された26ページにわたるこの最終報告書は、教区、司教協議会、ローマ教皇庁の各レベルで、オンラインを利用する人々の要求により良く奉仕するための以下の提案を提示している。①いわゆる「教区を超えたデジタル上の現実」に応じた教会法の適応の可能性の研究②管轄問題に関する話し合いや識別の充実③分極化、改ざんなどのデジタル上のリスクに対する指針の策定④デジタル上の使命に携わる人たちの国際的なネットワークの構築⑤教会レベルのデジタル資源の拠点づくり―など。
 その上で、提言は、地域教会はデジタル文化を、「そこで真の人間関係が生じる、宣教のための現実の空間」として確認しなければならない」と強調している。デジタル空間は福音宣教のための真の場で、真の人間としての関係が築かれている場だと強調している。ただ、主流のデジタル・プラットフォームは中立的なものではなく、有益なメッセージの拡散を妨げかねないアルゴリズムが使われているとも忠告している。

 司祭養成に女性も関わる
 
 二つ目の報告書は、未来の司祭養成のための指針に焦点を置き、神学生の養成の一環としてより多くの女性が役割を担うことを提案している。
 神学生の養成のための指針と提言は以下の通り。①養成の後期に小教区や他の教会の環境で暮らす期間を設けること②神学校での養成の全過程に女性が関わること③司祭養成を司教や養成担当者だけでなく、より多くの信徒との関わりを持つこと―など。
 また報告書には、世界各国の神学校で取り入れられている26の事例を「最良実施例」として掲載している。
 その一例として、フランスでは2021年から司教団の指示の下、ほぼ全ての神学校に投票権を持つ女性が少なくとも一人はその評議会に出席している。またある神学校では、結婚して39年になり、6人の子供を持つ夫婦が、司祭養成チームの重要な一員として、6人の司祭と共に神学校で暮らしている。
 この報告書には、聖職者省の監督の下、3年間の行動計画の概要も説明されている。各司教協議会はシノドスで決定した事項の神学校での実施状況を監督する作業部会を設置できる。そして3年目の終わりに、同省へ包括的な報告書を提出することになっている。その要旨は教皇に伝えられる。

 出発点としての最終文書

 シノドス事務局によると、教皇レオ14世は各部会の最終報告書を公開するよう指示しているとし、それは「熟考と識別から得られた成果を、神の民全員と分かち合うため」で、「それによってシノドス的教会の本質的な特徴の一つである『透明性と説明責任』を具体的に示す」ことになるという。
 シノドス事務局の事務局長を務めるマリオ・グレッグ枢機卿は、最終報告書は「作業文書と理解されなければなりません。これが到達点ではなく、出発点となります」と語り、これらの報告書には「すでに有益な内容が含まれています。…そこから、地方教会は、今からインスピレーションを受けることができます」と述べた。
 この二つの最終報告の提出をもって、両部会は任務を全うし解散となる。今後はシノドス事務局とバチカンの関連省庁が、報告結果を取りまとめ教皇に提出する。
 シノドス事務局のウェブサイトによると、その他の13の研究部会も最終報告書を発表予定で、次回の発表は3月10日の予定。

2025年10月24日のシノドス・チームと参与機関の祝祭中、バチカンのパウロ6世ホールで、シノドス・チームの地域の代表者らと参加者の発言を聴き、質疑応答する教皇レオ14世。2026年3月3日、二つのシノドス研究部会から、司祭養成とデジタル空間での教会の在り方についての最終報告書が発表された (CNS photo/Vatican Media)
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