【ベツレヘム(パレスチナ・ヨルダン川西岸)2月3日ОSV】ヨルダン川西岸のパレスチナ・ベツレヘムにある聖誕教会地下の洞窟の修復が600年ぶりに行われる。
ギリシャ正教会総主教庁とカトリック教会フランシスコ会聖地管理特別管区は1月23日、共同声明でこの修復工事を正式に発表した。両教会は、アルメニア使徒教会総主教庁と共に聖地を管理しており、アルメニア使徒教会も修復作業に協力する。
「この修復プロジェクトは、聖なる洞窟という霊的、歴史的、文化的遺産を後世に伝えることと、キリスト者の宣言が目に見える形となった場所としての、また、何世紀もの間、世界中の信者たちが巡礼に訪れる場所としての尊厳を守ること、という使命を通して、キリスト教の一致を体現する」と声明は宣言する。
この3教会は、聖誕教会、聖墳墓教会とその他いくつかの教会の管理と使用を分かち合っているが、18世紀から19世紀のオスマン帝国の法令に基づき、長年にわたって現状を維持(「スタトゥス・クオ」)してきた。この現状維持の合意によって、キリスト教諸教派間の微妙なバランスは保たれてきた。ただ、管理を巡っては過去度々、諸教派による武力衝突が起きており、近年では2011年の対立が記憶に新しい。
イエスの生誕地を超教派で保存
キリスト教の伝統に従い、この洞窟はイエスが生まれた場所を記念し、床に銀色の星型が埋め込まれ誕生の場所を示している。4世紀に洞窟の上に聖誕教会が建てられ、何世紀もの間、巡礼者たちが訪れては、その星とその上の祭壇の前でひざまずき、この地を崇敬してきた。
この地の最初の教会である聖誕教会は4世紀に、皇帝コンスタンチヌス1世とその母、聖ヘレナによって建てられたが、6世紀に破壊された。その後ビザンチン帝国のユスティニアヌス1世によって、現在の建物の建設が始まり、565年ごろに完成した。
共同声明によると、2024年に出された聖誕教会の洞窟修復に関する大統領令と歴史的な現状維持に従い、パレスチナ大統領府の支援を受けて、修復工事が実施される。修復工事には、隣接する建物部分への技術的な補強策も含まれており、「同教会内の建築上の統一性と、全世界のために聖地を保存するという協力の精神」を表すと声明は述べている。
「この3教会の協力を通して、エルサレムの諸教会は、それぞれに託された福音の遺産を守り、全ての教派の信者たちが、敬意を持ってキリストの生誕地を崇敬し続けることを確実にする」と声明は強調する。
この修復工事は、近年に聖誕教会の聖堂の修復を行ったのと同じイタリアの業者が請け負う。

