教皇、「聖年の希望」を願う「無原罪の聖母マリア」に

【ローマ12月8日CNS】聖年が終わりに近づく中で、「無原罪の聖母マリア」の祭日を祝った教皇レオ14世は、「聖年の希望がローマと地球上のあらゆる街角で花開き」、和解と非暴力と平和をもたらすようにと祈った。
 教皇は12月8日、ローマ中心部のスペイン階段の近くで、マリア像を頂く柱の下に立ち、集まった数千人のローマ市民や巡礼者、観光客を祈りへと導いた。
 1958年に聖ヨハネ23世教皇が始めた伝統に従って、教皇レオ14世はマリア像の足下に置かれた白いバラの籠を祝福し、特に今年の祭日のために書き下ろされた祈りを唱えた。教会とローマ、世界で起こっていることに触れる祈りだった。
 教皇レオはマリアへの祈りで、聖年でローマを訪れた巡礼者は数百万人に及んでいることを指摘する。そのことが示すのは、「人類は試練に遭っていて、時には押しつぶされ、人を形作るために神が使われた土くれのように惨め」だということだが、「神はご自分のいのちの霊を吹き込むことを決してやめないのです」。
 教皇はこう祈る。「ご覧ください。おお、マリア。多くの息子と娘たちの希望はついえていません。あなたの御子がまかれたものが、この子どもたちのうちに芽吹きますように。一人一人のうちにおられる生きたみことばである御子は、その芽がさらに成長し、からだと顔と声をまとうことを願っておられます」
 ローマの4大聖堂の聖なる扉は来年1月6日の聖年の閉幕までに全て閉じられるが、「他の扉が今こそ開きますように。平和の家々とオアシスの扉が開かれ、尊厳がもう一度花開き、非暴力が教えられて、和解のすべが学ばれますように」と教皇は願う。
 「ローマで旅する教会と全ての部分教会に新たな直観を与えてください。教会は、あらゆる状況の中で現代の人々、特に貧しい人々と全ての苦しんでいる人々の喜びと希望、苦悩と不安を受け止めます」
 「私たちには取り組むための準備が足りず、無力に思われる変化」に捕らわれた世界のために、教皇はマリアにとりなしと助けを願う。
 「夢とビジョンと勇気を与えてください」と教皇はマリアに祈る。「神にできないことは何一つないこと、神はお一人では何もなさらないことを、あなたは他の誰よりもご存じです」
 教皇はさらにマリアに教会への助けを願う。「私たちを助けてください。教会が常に人々と共に、人々の間にあり、正義と希望を祈り求める人類のパン種となることができますように」

12月8日、「無原罪の聖母マリア」の祭日に、ローマ中心部のスペイン階段のそばに立つマリア像に向かって、聖母への祈りをささげる教皇レオ14世 (CNS photo/Vatican Media)
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