新教皇選出に当たって 聖アウグスチノ修道会 日本の責任者に聞く

〈教皇レオ14世が所属する聖アウグスチノ修道会は、日本の教会で11人の〝兄弟〟(会員)が働いている。責任者の松尾太(ふとし)神父に同会について、また新教皇への思いを聞いた。〉

新教皇誕生の知らせを聞いて

 最初は夢のようだと思いました。けれどもすぐに、聖霊が本当に素晴らしい方を全教会の牧者に選んでくださったと確信し、喜びがあふれてきました。

新教皇の人柄は?

 相手を心から受け入れ、聴くことができる人です。特に、貧しい人や傷ついている人を、言葉だけでなく本当に自分の兄弟姉妹として大切にする人です。とても謙虚でユーモアもあり、みんなの兄弟として共に歩んでくださいます。

アウグスチノ修道会とは?

 13世紀のイタリアで托鉢運動の中から生まれた修道会で、ヒッポの聖アウグスチノの修道会則に従い、思いと心を一つにし、神に向かってともに歩むことをモットーとしています。
 共同生活からあふれる実りをもって、宣教司牧、学校教育、学問研究、社会福祉など、教会と社会の必要に応えてあらゆる人々に奉仕する兄弟会です。
 17世紀初めにフィリピンから日本に宣教師が派遣され、福者エルナンド・アヤラやバルトロメオ・グチエレス、トマス金鍔次兵衛(きんつば・じひょうえ)などが主に大分や長崎で活躍しました。
 戦後、アメリカのビラノバ管区とシカゴ管区からの宣教師たちによって長崎で共同体が復活し、現在兄弟たちは、長崎、福岡、名古屋、東京の修道院で生活しながら、小教区司牧や教育活動、社会奉仕に取り組んでいます。

新教皇に期待すること

 パパ様に期待するというよりも、わたしたちのお兄さんであるパパ様がわたしたちに期待することに、全力で応えたいという気持ちです。
 初めに「あなたがた皆に平和があるように」とあいさつされ、本気で世界中の人々の心に橋をかけようと力強く歩み始められたレオ14世と思いと心を一つにし、苦しむ人、弱い立場に置かれた人の声によく耳を傾け、深い愛情をもって全ての人との交わりを大切にし、兄弟皆で歩んでいけるよう祈っています。

2008年11月に長崎市で行われた「ペトロ岐部司祭と187殉教者」列福式のため日本を訪れたプレボスト神父(当時/レインコートを着た司祭たちの一番左)
ミサ後、公民館で振る舞われたうどんを割り箸で食べるプレボスト神父
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