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映画『みんな、おしゃべり!』 「本当の隣人」になるためのコミュニケーション
本作品はろう者の家族とクルド人家族が小さな誤解をきっかけに対立し、街を巻き込む問題に発展するものの、次第に手話や言語の違いを超えたコミュニケーションが生まれる過程を丁寧に描いている。二つの家族が話す「日本手話」と「クルド語」の共通点、それはそれぞれの話者が日本においてマイノリティー(少数者)であることだ。
歩いて行ける距離に住む二つの家族が衝突を繰り返す場面は、見る者の心をハラハラさせるかもしれないが、「次はどうコミュニケーションを取るのだろう」という期待も次々に湧き立たせてくれる。最後は、そのどれもこれもが「本当の隣人」になるために必要な衝突、コミュニケーションだったと感じられるのではないだろうか。
監督の河合健(けん)さんは、自身がCODA(コーダ、Children of Deaf Adults〈チルドレン オブ デフ アダルツ/ろうの親を持つ聴者の子どもの意味)であり、大人になるまで「ろう文化に関する偏見を示された時に悩みを誰にも相談できなかった」と言う。
誰かに思いを伝える方法は一つではなく、互いの関係性の中で新たな方法を生み出せることに気付かせてくれる作品だ。
現在、全国で公開中(字幕付き)。東京ではシネマ・チュプキ・タバタ(北区)で公開中。3月7日(土)から公開のポレポレ東中野では、3月7日(土)と8日(日)に河合健監督の舞台あいさつが予定されている。映画公式サイトhttps://minna-oshaberi.com/index.html

