【ルクセンブルク1月27日ОSV】教皇レオ14世は、平和構築のための欧州会議の参加者に、「相対主義の広がり」と真理を単なる意見におとしめる行為は、恒久的な平和の構築に必要な道徳的基盤をむしばむことになると警告した。
この教皇のメッセージは、教皇庁国務省長官ピエトロ・パロリン枢機卿が教皇の代理として署名し、1月23日にルクセンブルクで開かれた「欧州における平和構築、カトリック教会の社会教説と普遍的価値の役割は何か?」をテーマにした会議の聴衆に向けられた。
会議は、「チェンテジムス・アンヌス親教皇財団」と欧州司教協議会の共催で、教会の社会教説というレンズ(視野)を通して、欧州の激化する紛争に糸口を見つけようという狙いがあった。
バチカンニュースによると、このメッセージの中で教皇は、「基準と価値を伝える共通の真理を持たないのなら、平和に暮らし繫栄する」社会はない、と述べたという。
同じくメッセージの中で、現代の文化は、宗教によって提言される普遍的価値をしばしば拒絶してしまうと警鐘を鳴らし、「さまざまな理由からこの拒絶が生じる」とした。その一方で、「根本的な危機は、相対主義の拡散と、真理を単なる意見へとおとしめていることです」と指摘する。
真の平和は、「神の似姿」としてつくられた人間の尊厳を守るために、共通した取り組みを行わなければならないと、教皇は強調する。
聖ヨハネ・パウロ2世教皇の回勅『新しい課題』(チェンテジムス・アンヌス)から引用し、教皇レオは「真理を知り、その真理に従って生きるという自然的かつ基本的な権利を尊重しなければ、ほんとうの進歩は不可能です」と記した。
教皇は、この会議が共通の価値を通して、欧州のキリスト教の起源を思い起こさせ、「より平和で公正な欧州大陸」が築かれることを願っている、と語った。
教会の社会教説は「国境を越えて読まれ、共通の利益や生活様式のための枠組みなど、多くのことを示しています。ですから平和や共存が可能になるのです」と教皇は強調する。
霊的シノダリティーを対話の模範に
ルクセンブルクのジャン=クロード・オロリッシュ枢機卿もこの会議で登壇した。ルクセンブルクのオンライン新聞「クロニクル」によると、同枢機卿はその基調講演で、現在の地政学的状況を「時代の変遷」と表現し、欧州の指導者たちは再軍備に熱心だが、「軍事力だけでは安全を担保できない」と語ったという。
「平和には、自由を守りたいと望む人々が必要です」と同枢機卿は語り、対話を通して、分裂した社会がそれぞれの違いをうまく乗り超える助けとなる「霊的なシノダリティー(ともに歩むこと)」が必要だと訴えた。また、同枢機卿は、教会自身のシノドス的経験こそが、現代の二極化した世界における対話の模範となると強調した、と同紙は伝えた。

