【バチカン12月17日CNS】教皇レオ14世は12月17日、イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領と電話で会談した。14日にオーストラリア・シドニーで起こったユダヤ教の祝祭「ハヌカ」を祝うユダヤ系住民へのテロ攻撃の3日後だった。この銃撃事件で15人が死亡した。
「ハヌカ」の祝いが続き、クリスマスが近づく17日午後にヘルツォグ大統領から電話が入った、と教皇庁広報局は声明で明らかにした。
「会談の中で、教皇は最近のシドニーでのテロ攻撃を受けて、あらゆる形の反ユダヤ主義を断固として非難するカトリック教会の姿勢を繰り返し表明した。反ユダヤ主義は全世界で、ユダヤ教共同体と社会全体に恐怖と不安をもたらしている」と声明は述べている。
同広報局はさらに、教皇レオ14世がパレスチナ・ガザを名指しはせず、「中東地域で続いている和平交渉の粘り強い追求を改めて訴え、人道支援の努力の強化と継続の緊急な必要性を強調した」と付け加えている。
イスラエルとイスラム組織ハマスが10月に停戦合意に至ったにもかかわらず、イスラエルはガザで限定的な軍事作戦を続けていることを国連やニュースメディアが伝えている。
国連の援助調整機関である人道問題調整事務所は12月15日、同事務所と他の人道援助機関によるガザへの援助物資の搬入が困難で、冬の暴風雨が「避難している各家庭の既に悲惨な生活環境」をさらに悪化させていると訴えた。
14日にシドニーの有名な観光地ボンダイビーチ付近で起こったユダヤ教の祝祭「ハヌカ」を祝うユダヤ系住民へのテロ攻撃の後、教皇レオ14世は犠牲者のために祈り、あらゆる形の反ユダヤ主義を非難した。
「このような形の反ユダヤ主義的な暴力はもうたくさんです!私たちの心から憎しみを根絶しなければなりません」と教皇は訴えていた。

