【レバノンからローマへ帰還の機中12月2日CNS】教皇レオ14世は12月2日、対話の重要性を説いた初の国外訪問を終えて、レバノンからローマへ帰還する機中で、訪問中に目の当たりにした友好と敬意の模範が、北米や欧州の人々にとっても良いお手本となるかもしれないと指摘した。
例えば、レバノンの村々が破壊された時にキリスト者とムスリム(イスラム教徒)が互いに助け合った事実を教訓とするなら、「私たちは恐らく、少し怖がることがなくなり、真の対話と敬意を促進する道を模索するようになるはずです」と教皇は機中記者会見で、記者団に語った。
西側諸国でのムスリムへの恐怖心は「移住者の流入に反対する人々によってつくり出され、別の国の出身だったり、別の宗教や別の人種だったりするかもしれない人々を閉め出そうとしてしまいます」と教皇は指摘する。「そういう意味で、私たち皆が共に努力する必要があると私は言いたいのです」
平和のために「人脈を使う」
教皇レオ14世は11月27日にローマからトルコを訪問し、30日にレバノンへ移動していた。レバノンから帰還する機中で、教皇は25分間、記者団の質問に答えた。
教皇は今回の訪問中、繰り返し中東地域での暴力の終結を訴えていたが、その中には親イラン民兵組織ヒズボラによるイスラエルへの攻撃や同組織の戦闘員らを標的にするイスラエルのレバノン南部への攻撃も含まれる。
米国出身の教皇レオは、中東地域での平和を求めるに当たって、米国のドナルド・トランプ大統領やイスラエルのベニヤミン・ネタニヤフ首相との「人脈を使う」ことはあるのかと質問された。
「私は持続的な平和は達成できると信じています」と教皇は応じ、「実際、私は既に、非常に控えめな方法ではありますが、おっしゃった地域の何人かの指導者と少し会話を始めています」と記者に答えた。
ウクライナ侵攻と米国のトランプ大統領がNATO(北大西洋条約機構)加盟の欧州諸国からの意見を聞かずに起草した和平案についての質問では、教皇レオは欧州側の懸念を盛り込んだ修正案が準備されつつあることをうれしく思うと答えた。
次回の訪問先はアフリカを希望
将来の国外訪問についての質問に対しては、まだ「確かな」ことは何もないとしつつ、次の訪問はアフリカになることを希望していると答えて、特にアルジェリアを挙げ、聖アウグスティヌスが司教として働いた国で、現地では今でも「国家の息子として、とても尊ばれています」と付け加えた。
「はっきりと確認しておきます」と教皇は続けた。「アフリカ、アフリカ、アフリカです」
飛び交っているうわさでは、教皇レオは20年間を宣教師そして司教として奉仕したペルーと、教皇フランシスコが約束していたアルゼンチンとウルグアイを訪問するのではないかとされている。
「ただ計画は、まだ画定していないのです」と教皇レオは語った。

