【イスタンブール(トルコ)11月29日CNS】カトリック信者は典礼や文化、言葉や民族の違いがあっても、祭壇を囲むことで一致を見いだす。「それは神からのたまものです。そのこと自体が力強く、全てに勝るのは、神の恵みの業だからです」と教皇レオ14世はミサの説教で強調した。
教皇レオが11月29日夜、イスタンブールの多目的屋内アリーナで司式したミサには、ラテン典礼、カルデア典礼、アルメニア典礼、シリア典礼のカトリック教会から信徒と司祭、司教たちが参加した。
ミサ中の朗読と祈りは、ラテン語やトルコ語、英語、アラビア語、イタリア語で行われた。
ミサには東方正教会コンスタンチノープル総主教バルトロマイ1世と諸キリスト教共同体の代表も参列していた。
待降節第一主日前晩のミサをささげた教皇レオ14世は、カトリック信者や他のキリスト教会信者、神を信じる人々に向けて、この待降節に実践するべき「決意事項」を授けた。
アリーナの中では、ボスフォラス海峡に架かる欧州とアジアを結ぶ橋のように、多様性のうちの一致が示されていて、それを強く保ち続けるには絶え間ない維持の努力が必要になると教皇は指摘した。
教皇は多様なカトリック共同体に向けて、こう促す。あらゆる努力を払って、「私たちを一致させる絆を育てて強め、私たちが互いを豊かにし合い、主の全てに及ぶ限りない愛の信頼できるしるしを世界の前に示すことができるようにしましょう」。
カトリック信者が育まなければならない二つ目の絆は、他の教会の信者との間にある絆で、それというのも、「私たちの救い主イエスへの同じ信仰は、カトリック教会内の私たちだけでなく、他の教会に属する全ての兄弟姉妹たちをも一つにするからです」と教皇は強調する。
教皇レオは続ける。そして、総人口の約99%がムスリム(イスラム教徒)の国では、カトリック信者は対話と寛容を実践し、「宗教があまりにもしばしば、戦争や残虐行為の正当化に利用される世界で」、敬意と平和の促進に努めなければならない。
「私たちが願うのは、私たちを一つにするものを大切にし、共に歩んでいくことです。偏見と不信の壁を打ち壊し、互いを知り、尊重し合うことで、希望の力強いメッセージと平和を実現する人になることへの招きを全ての人に示すためです」と教皇は付け加えた。

