【イスタンブール(トルコ)11月29日CNS】教皇レオ14世は11月29日朝、二人の前任者と同じく、イスタンブールのいわゆる「ブルーモスク」を表敬訪問した。内部で20分ほどを過ごしたが、教皇ベネディクト16世と教皇フランシスコがしたように、立ち止まって祈っていたようには見えなかった。
教皇レオは、その代わりに、同モスク(イスラム礼拝所)で1日5回の祈りの時を知らせる時報係を務めるアスキン・ムサ・トゥンカさんによる建物と建設の経緯、ムスリム(イスラム教徒)の祈り方についての説明に耳を傾けた。教皇は質問もしていた。
トゥンカさんは、この後で記者団に、モスクは「アッラーの家であり、私の家でも、あなたの家でもありません」と語り、それで教皇には、望むなら祈ることができると伝えたと明かした。「『大丈夫です』と教皇は言われました。モスクを見学されたかったのです」
教皇庁広報局は後で、教皇レオのモスク訪問は「省察と傾聴の精神で行われ、モスクとそこでの祈りに集まる人々の信仰への深い敬意を伴っていた」と説明した。
慣例に従い、教皇レオは中庭で靴を脱いでから、白い靴下でモスクの中に入った。
公式にはスルタンアフメト・モスクと呼ばれる礼拝所は、1617年に完成し、その壁とアーチ、ドームを飾る2万1000枚以上の青い陶製のタイルから「ブルーモスク」として知られる。そのタイルは、教皇が前日に訪れていたニケアの跡地イズニクから運ばれた。
教皇ベネディクト16世は2006年に「ブルーモスク」を訪れ、教皇フランシスコは15年に内部を見学していた。両者共、イスラムの聖地メッカの方角を指し示す「ミフラーブ」に向かって、沈黙のうちに立ち止まっていた。聖ヨハネ・パウロ2世教皇は2001年に、シリア・ダマスカスのウマイヤード・モスクを訪れ、史上初のモスク訪問を果たしたローマ教皇となった。

