教皇、ウクライナでの停戦願う トランプ氏とプーチン氏会談で

【カステルガンドルフォ(イタリア中部)8月13日CNS】米国のドナルド・トランプ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領が8月15日にアラスカで会談することを受けて、教皇レオ14世はロシアによるウクライナ侵攻で停戦が実現することを願っていると語った。
 教皇が8月13日午後、ローマの南東カステルガンドルフォの夏季別荘に戻るのを待ち構えていた人々に交じっていた記者団の中で、イタリアのANSA(アンサ)通信の記者が教皇に、トランプ氏とプーチン氏の会談に期待することを聞いた。
 「私は間違いなく、停戦を願っています」と教皇は答える。「こうした暴力とあまりにも多くの死を終わらせなければいけません。両者が合意に至ることができるか見守りましょう。戦争があまりにも長く続いているからです」
 教皇レオ14世は戦争の目的さえも判然としないと指摘し、「ですから、暴力や武力ではなく、対話と外交努力を追求しなければなりません」と強調した。
 教皇はさらに、ほんの数時間前に欧州の指導者たちとウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がトランプ氏とビデオ通話をしたことにも触れた。

 ガザの人道状況にも「深い憂慮」
 
 ANSA通信の記者はさらに、パレスチナ・ガザでの人道状況についても質問する。イスラエル軍は2023年10月にイスラエルを奇襲攻撃したイスラム組織ハマスに対する軍事作戦を続けている。ハマスはイスラエル南部で約1200人を殺害し、200人以上を人質として連れ去っていた。
 教皇はガザでの状況を「深く憂慮している」と答え、「このようなことが続いてはいけません」と訴える。
 「私たちは(ハマスの)暴力とテロ行為を知っています。そして亡くなられた多くの方々と解放されなければならない人質の方々を思っています。ただ、飢えのために亡くなっていく多くの方々もおられるのです」と教皇は付け加えた。

8月13日、バチカンの聖ペトロ大聖堂内に集まった巡礼者たちにあいさつした教皇レオ14世。定員を超過していたパウロ6世ホールで開いた一般謁見の後に、祝福を与えるために同大聖堂を訪れた(CNS photo/ Vatican Media)
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