教皇、青年たちに歓迎の言葉 若者の喜びは地の果てに届く

【バチカン7月29日CNS】イエスを愛して全ての戦争が終わることを願っている若者たちが示す熱い喜びは地上の隅々まで届くだろう、と教皇レオ14世は7月29日、聖年の「青年の祝祭」でローマに集まった数十万人の若者たちを歓迎する言葉の中で語った。
 教皇はイタリア語とスペイン語と英語で「こんばんは」と若者たちにあいさつした。バチカンのサンピエトロ広場とテベレ川右岸のサンタンジェロ城に至る長くて広い大通りを埋め尽くした12万人以上の興奮した若者たちの間をパパモービレ(教皇専用車)に乗って巡り、手を振って声援に応えた後だった。
 教皇レオ14世は同日夕方、サンピエトロ広場でリノ・フィジケッラ大司教が司式した「青年の祝祭」の歓迎ミサの最後に現れた。歓迎ミサは8月3日まで続く祝祭の歓迎行事の一つ。
 若者たちは巡礼のグループごとに違った色のTシャツや帽子をおそろいで着けていたため、街路と広場は虹色に覆われ、夕暮れの強風でさまざまな国旗が翻っていた。
 「イエスは私たちに、皆さんは地の塩だと言われます。皆さんは、世の光です」と教皇は英語で語りかける。
 「そして今日、その全てがイエス・キリストに向かう皆さんの声と熱意と叫び声は、地上の果てまで届くことでしょう」と教皇がスペイン語で声を強めて続けると、大きな歓声が上がった。

 平和のために祈り、キリストの証し人に
 
 「今日は一つの旅、希望の巡礼の始まりです。そして世界は希望のメッセージを必要としています。皆さんが、そのメッセージです。そして皆さんは、全ての人に希望を与え続けなくてはなりません」と教皇は若者たちを励ます。
 「イエス・キリストへの信仰のうちに共に歩んでいきましょう」と教皇はイタリア語で呼びかける。「そして私たちの叫びは、世界平和のためでもなければいけません」
 「共に言いましょう。『私たちは世界の平和を願っています』」と教皇は叫び、広場の若者たちが応じる。「私たちは世界の平和を願っています」
 「私たちは共に平和のために祈りましょう。そしてイエス・キリストと和解の証し人となりましょう。キリストは私たち皆が探し求めている世の光です」と教皇レオ14世が若者たちに語りかけるうちに、空は薄暮から夕闇に変わり、上弦の三日月が明るく輝き出した。
 7月29日に教皇が「サプライズ」で現れたのは2度目で、同日朝にはルイス・アントニオ・タグレ枢機卿が司式した「デジタル宣教者とカトリックインフルエンサーの祝祭」の閉会ミサの最後に参加者たちにあいさつしていた。
 教皇は7月30日にはサンピエトロ広場で一般謁見を開き、8月2日と3日にはローマのトル・ベルガータ広場で「青年の祝祭」閉会の晩の祈りとミサを司式する予定。この閉会の典礼には、百万人近くが参加するとみられている。
 タグレ枢機卿とフィジケッラ大司教は、教皇庁福音宣教省の副長官を務めていて、同大司教が率いる世界宣教部門が聖年の開催を担当している。

7月29日の夕暮れ、聖年の「青年の祝祭」歓迎ミサが終わった後のバチカンのサンピエトロ広場をパパモービレで巡り、若者の巡礼者たちにあいさつする教皇レオ14世(CNS photo/Vatican Media)
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