新教皇が奉仕したペルーの教区 「地元出身者」として選出祝う

【チクラヨ(ペルー北部)5月12日OSV】ペルー北部チクラヨ教区の聖マリア大聖堂前に5月10日夜、数万人が集まり、地元で長年働いた新教皇レオ14世の選出を祝う野外感謝ミサにあずかった。
 ロバート・フランシス・プレボスト司教として2015年から23年までチクラヨ教区司教として奉仕した新教皇は、貧しい人を優先し、教会を人々に近づけて、国籍を取得するまでにペルーを愛した牧者として、ミサ参加者から親しく思い出されている。
 「私たちは復活された主が5月8日の木曜日に与えてくださったことに感謝したいと思います。新しいペトロの後継者、キリストの代理、教皇レオ。私たちの愛する司教です」と現在、プレボスト司教の後任を務めているチクラヨ教区のエディンソン・エドガルド・ファルファン・コルドバ司教(聖アウグスチノ修道会)は喜びを表した。プレボスト司教は23年1月に教皇庁司教省長官に任命され、同年9月に枢機卿に上げられた。
 「新教皇はここで私たちの間におられました。ここで暮らし、ここで学んだのです。新教皇は私たちの土地の素朴で誠実な人々によってご自分を福音化させていました」とファルファン・コルドバ司教はミサ説教で続ける。
 「ロバート・プレボスト司教様は交わりと内面性の人でもありました。実際の現実に近く接し、敏感に反応していました。私たちの愛するチクラヨ教区について、神に感謝せずにいられるでしょうか」
 ペルーの国民は新教皇レオ14世の選出に歓喜と誇りをもって応えた。さらには、同国北部の貧しく発展途上の土地に派遣された聖アウグスチノ修道会の宣教師として司牧奉仕を重ねた司教が教皇となり、世界の舞台で国を代表することになるのは信じがたく思われたようだった。

 地元の料理を愛し、市民権も取得する

 チクラヨ教区での喜びは特に大きく、ミサに参加した人々は「教皇レオ万歳!」「教皇はチクラヨ出身!」などと叫んでいた。多くの人は新教皇レオ14世が選出後初めての言葉の中でチクラヨ教区民に話しかけたことを、誇りをもって思い起こしていた。
 「これを奇跡と呼べるかどうか分かりませんが、とにかくすごいことです」と自動車修理工のエドゥアルド・リスボアさんは話す。後のレオ14世が司式する主日のミサにいつもあずかっていたという。「私たちのような民の司祭、司教が突然教皇になるという話ですから」
 バチカンの統計によると、チクラヨ教区の信徒数は約114万8000人。
 新教皇レオ14世は米中西部シカゴ生まれだが、ペルーで20年近く働き、同国の市民権を取得した。チクラヨの人々は、プレボスト司教が定番のトウモロコシのおやつ「トルティタス・デ・チョクロ」など地元料理が好きだったことや、特に大水害の危機の時にも教区内をくまなく巡ったことなどを思い出している。

5月10日、ペルー北部チクラヨ教区の聖マリア大聖堂前の新教皇レオ14世の選出を祝う野外感謝ミサで、信者たちに聖体を授ける司祭たち。新教皇は2015年から23年まで同教区司教を務めた(OSV News photo/David Agren)


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