コンクラーベ初回投票 選出なく黒い煙が漂う

【バチカン5月7日CNS】5月7日にバチカンで始まったコンクラーベ(教皇選挙)は、選挙権のある枢機卿たち133人がシスティーナ礼拝堂に入ったが、大方の予想通り、初回の投票で新教皇を選出することはなかった。
 「教皇選出のためのミサ」を聖ペトロ大聖堂でささげた枢機卿たちは行列してシスティーナ礼拝堂に入り、コンクラーベでの成り行きを永遠に口外しないことを荘厳に宣誓した後、初回の投票に臨んだ。

5月7日にバチカンで始まったコンクラーベ(教皇選挙)で、行列してシスティーナ礼拝堂に入る枢機卿たち(CNS photo/Vatican Media)

 初回の投票では、新教皇の選出に必要な3分の2の大多数となる89票を誰も得ることができなかった。史上最多の投票者数となり、票の集計も最多となるが、新教皇の選出がなかったことを知らせる黒い煙は見込まれていたローマ時間午後7時(日本時間8日午前2時)より2時間も遅く、システィーナ礼拝堂の上の煙突から立ち上った。
コンクラーベ初日の投票は1回だけで、翌日からは午前と午後の2回ずつ合計4回行われる。その3日間で新教皇の選出に至らない場合には、枢機卿たちは最大1日、投票を休み、祈りと非公式な討議に充てることができる。
 教皇ベネディクト16世は2005年のコンクラーベで4回目の投票で選出され、教皇フランシスコは13年に5回目の投票で選ばれた。
 今回のコンクラーベ初日の夕方から、およそ3万人がバチカンのサンピエトロ広場に集まっていたが、新教皇選出を知らせる白い煙がシスティーナ礼拝堂の煙突から現れることを期待しているわけではなかった。
 多くの人は国旗を手にしていて、フィリピンやブラジル、米国、ニカラグアからの巡礼者たちが旗を打ち振っていた。

5月7日のコンクラーベ(教皇選挙)初日、システィーナ礼拝堂の煙突から立ち上る黒い煙(CNS photo/Lola Gomez)
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