杉山ハツヨ修道女(純心聖母会)

11月29日、長崎市内の介護老人保健施設で老衰のため逝去。97歳。1928年長崎県生まれ。42年に長崎の純心高等女学校に志願生として入学。原爆投下前に療養のため帰省していたことで被爆を免れた。母親の「生き残らせていただいたことには意味がある。犠牲となった人の分まで・・・」という言葉を胸に、復興に希望をかけて被爆後の片付けに励んだ。52年初誓願。61年終生誓願。初誓願後は鹿児島と長崎で同会が運営する学校の教諭として勤務した。東京では宣教に力を注ぎ、幼稚園児の母親や信徒、卒業生などに要理や聖書の勉強会を開き、時間を惜しまず関わっていた。その結果、受洗者は70余人に達した。2000年に老人福祉施設を運営する恵の丘修道院に派遣された。院長として姉妹たちを世話し、聖堂の花飾りに気を配り、入居者との関わりで宣教者としての役割を果たしていた。14年に療養のため、ベタニア修道院に移り、自分にできる院内の奉仕に励んだ(以上長崎)。22年からは入院生活を送るようになり、十字架のキリストに自身を委ねていた。病床の苦しみをささげ尽くして、静かに御父のみもとに召された。

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