フィールドワークを行動につなげる WCRP日本委員会女性部会学習会

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フィールドワークを行動につなげる WCRP日本委員会女性部会学習会

 平和構築のための諸宗教による国際NGOである世界宗教者平和会議(WCRP)の日本委員会女性部会は、戦後80年の節目である昨年の10月、沖縄でフィールドワーク(現地調査)として宗教別学習会を行った。そこでの学びを共有し、これからの行動にどうつなげていくかをグループワークで考える学習会が3月7日、イエズス会の岐部ホール(東京・千代田区)で開かれた。会場とオンライン合わせて60人余りが参加した。

 対話の積み重ねで行動に変えていく
沖縄での学びについて報告する森脇百合さん

 第1部では、女性部会委員の森脇百合さんが昨年10月の学習会について報告。沖縄の平和祈念公園やひめゆりの塔、米軍基地周辺と沖縄の信仰の地である斎場御嶽(せーふぁうたき)などを訪れるとともに、沖縄の3人の女性たちと対話をした。
 女性の人権と平和の活動をしている高里鈴代さん(日本基督教団西原教会)からは、米兵による沖縄の女性たちへの暴力・暴行の問題について聞いた。本土出身者で日本基督教団うふざと伝道所・牧師の島しづ子さんからは、「沖縄差別」の歴史や基地問題について、大嶺直子さん(100/立正佼成会沖縄教会)からは戦争体験を聞くことができた。(→3人の証言はWCRP日本委員会のYouTubeチャンネルで視聴可能)
 沖縄でのフィールドワークに参加した清水佑季子さんは、これまで何度も沖縄を訪れている。今回のフィールドワークでは沖縄の現実に触れ、女性たちの体験を聞き、自分の問題として捉えることができたという。清水さんは「(本土出身者の自分は)よそ者である自覚を持ちながら、沖縄の痛みを想像し続け、自分の場所で対話を続けていく、その小さな積み重ねがいつか行動に変わっていくのだと信じています」と話した。
 第2部では、清泉女子大学教授でフィリピンのムスリム社会の人々を研究している辰巳頼子さんが、大学で学生たちと行っている国内外でのフィールドワークの実践を紹介した。学生たちは自分たちで企画したフィールドワークで異なる文化を体験することで、やがて相手との信頼関係が芽生え、心のつながりを持つようになるという。
 例えばフィリピンのスラム街を訪れた時、そこに暮らす人から「なぜ(観光地ではなく)私たちのところに来たの?」と問われた。学生たちは返す言葉がなく、ショックを受けたが、そこから「なぜ自分たちはスラムに行こうと思ったのか」を改めて考え始めたと辰巳さんは話した。「そこで気付いたつながりが、自分のどこかに残っていて、それが具体的な行動になる場合もありますし、時々思い出して振り返る機会を持てる、それがフィールドワークの学びです」
 辰巳さんは「(フィールドワークでは)分からないことや居心地の悪い状態でも、関わり続けていくことが大切」だと話した。
 第3部では小グループでの分かち合いと、学びを実際の行動につなげるための意見交換が行われた。 
 学習会に参加した西澤健次さん(52/立正佼成会会員)は、学生時代から平和問題に関心を持ち、活動をしてきた。今回の学習会で得たことを、喜びを持って周りに伝えていきたいと話した。

講演した辰巳頼子さん
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