日本カトリック教誨(きょうかい)師連盟は11月14日、大阪・堺市の大阪刑務所で受刑者と共にミサをささげた。前田万葉枢機卿(大阪高松教区)が司式し、ミサの中で受刑者の足を洗う洗足式も行われた。
このミサは、聖年のうちに「受刑者と共にささげるミサ」を行いたいと願った教誨師連盟会長の荻喜代治神父(広島教区)が、同連盟大阪地区の竹延真治神父を通して前田枢機卿に打診し、実現した。
ミサには14人の受刑者のほか刑務所職員、仏教の教誨師も参加。カトリックの教誨師の修道者と司祭が祈りをささげた。
前田枢機卿は説教で、弟子たちの足を洗うキリストの姿ときょうだい愛について話し、キリストがいつも共にいてくださることを説いた。説教に続いて洗足式が行われ、枢機卿が受刑者一人一人の足を洗った。受刑者たちは足を洗われた後、枢機卿に手を合わせて頭を下げたり、枢機卿の前に手を差し伸ばしたりして感謝を表した。
洗足式は通常、聖木曜日に行われるが、教誨師連盟は、足を洗うという行いそのものによってイエスの愛と謙遜とが伝わると考え、聖木曜日の典礼を準用する形で式次第を作成。前田枢機卿の了承を得た。
参加した教誨師の司祭によれば、ミサは、当日の日差しと同じように、温かいひとときとなったという。
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