能登支援キャンペーン「のとのとなりに」 カリタスジャパンが参加を呼びかけ

 カリタスジャパンは、2024年元日に発生した能登半島地震から2年を迎え、名古屋教区の「カリタスのとサポートセンター」を応援する「能登地震災害支援キャンペーン -のとのとなりに」を実施している。
 このキャンペーンは、「被災地に行って手伝いたい、話を聞いて学びたい」「共にいる気持ちを表したい」「被災地復興に募金で協力したい」など、一人一人の思いからスタートし、それぞれができる形で被災地とつながることを大切にしたもの。
 同キャンペーンサイトでは「応援のカタチ」として①「ボランティア参加」②「グッズを買って応援」③「募金(カリタスジャパンにて受付中)」を挙げ、それぞれについて情報を提供している。
 カリタスジャパンは、こうしたつながりづくりを呼びかける背景として、被災地の状況を次のように説明している。
 2年前の地震によって、石川県では1万棟を超える家屋が倒壊し、道路の寸断や広域停電など、生活基盤に甚大な被害が生じた。多くの人々が避難生活を余儀なくされる中、地域では懸命に復旧への取り組みが続けられてきたが、同年9月の豪雨によって被害は拡大。石川県の水害被害額は4661億円に上り、全国の約6割を占め最多となっている(25年10月国土交通省発表・暫定値)。
 しかも被災地では、地理的な孤立や深刻なインフラ被害に加え、高齢化や人口流出といった日本社会が抱える構造的な課題も重なり、「復旧・復興は、より複雑でさらに時間のかかるもの」となっている。

 〝大きなこと〟ができなくても

 1月16日にカリタスのとサポートセンターが行った「能登半島地震オンライン活動報告会」(動画は、こちら)では、公費による解体を昨年末で完了したとする石川県の発表などを基に、県内被災者の住宅の再建が容易ではないことを確認した。
 本人の年齢、経済状況に加え、家族間の人間関係や権利関係、健康状態など、さまざまな要因が絡む。建費や資材の高騰、被災地で建築業者を確保する難しさなど、社会的な状況も〝壁〟となる。
 またカリタスのとサポートセンターの片岡義博神父(同センター長/名古屋教区)は本紙の取材で、「(行政が行う)災害公営住宅(復興公営住宅)の建築も容易ではない」と指摘した。
 石川県では、今も約1万8千人が仮設住宅で生活している。
 片岡神父によれば、輪島教会(同市)に隣接する海の星幼稚園に現在通っているのは、震災後も地域に暮らし続けることができた家庭の子どもたち。「自宅を失ったり、生活の安定や子どもの育ちの環境を考え、市外や県外へ移ったりする選択をされた方も少なくなかった」という。
 その一方、園の職員は震災前から信徒が少なく高齢化の進んだ輪島教会の共同体を日々の保育を通して支えてきたが、その多くが今も仮設住宅での生活を続けている。
 「本来であれば、輪島を離れるという選択肢もあった方たちです。それでもここにとどまり、子どもたちや地域と関わり続けてくださっている。仮設住宅での生活が長期化する中で、園の先生方や、地元で出会う方々の声に耳を傾けていると、皆さんそれぞれが見えないところで『これから、どう生きていくのか』という切実な問いを抱えておられるように感じます」
 それだけに「私たち教会が輪島と七尾に『いる』ことは、大きいことだと感じる」とも片岡神父は言う。
 具体的に何か〝大きなこと〟ができるわけではない。だがこの年末年始の被災地巡礼(→関連記事)や、スタッフと共に行った黙想を通して、「そばにいる中で、被災された方の気持ちに寄り添うことができたら」という願いを新たにしたと語っていた。

 「隣にいたい」という心

 サポートセンターの願いは、被災した能登半島地域の人々の「隣に」いて、共に歩んでいくことだ。同センターは昨年、松浦司教やスタッフと共にこの願いを再確認し、多くの人と共有したいと考えた。そこでキャッチコピーを一般公募し、選ばれたのが「のとのとなりに」だった。
 カリタスジャパンでは、震災以降、日本の教会が支援してきた同サポートセンターのように、一人一人がそれぞれの立場から、「のとのとなりに」いる存在としてこのキャンペーンに参加してほしいと、こう呼びかけている。
 「被災地の歩みに寄り添い続けることが、未来への確かな力となるのです」

カリタスのとサポートセンターは、1月から仮設住宅での
コミュニティー支援を拡充して活動している。写真は同月
17日、初めて訪れた輪島市門前町の仮設住宅、清水第1
団地での活動の様子(ⓒカリタスのとサポートセンター)
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