オロリッシュ枢機卿が来日 シノドス総書記の体験 勉強会で語る

 「シノドス(世界代表司教会議)は大きな体験でした」と、シノドス(2021~24年)で総書記を務めたジャン=クロード・オロリッシュ枢機卿(イエズス会)が自身の体験を振り返った。
 オロリッシュ枢機卿は9月3日に大阪・関西万博で開かれたシンポジウムに参加するため来日した。日本のシノドス特別チーム(代表=菊地功大司教/東京教区)はこれに合わせ、4日に大阪高松教区の玉造教会(大阪市)でシノドスに関する勉強会を開き、日本の司教団と各教区のシノドス担当者ら30人余りが参加した。
 オロリッシュ枢機卿は現在ルクセンブルク大司教。14年前まで日本の上智大学で長く働いていたことから、参加者にとっては、シノドスで中心的役割を果たした枢機卿から日本語で直接話を聞く貴重な機会となった。

大阪高松教区での勉強会

 勉強会では、シノドス特別チームの小西広志神父(フランシスコ会)が導入としてシノドスについて話した後、オロリッシュ枢機卿が講演した。オロリッシュ枢機卿は各「大陸レベル」でのシノドス準備に関わって世界各地の教会の声を聞き、報告書を読み込んできた。講演では、アジア、南米、アフリカ、欧州、南北アメリカなど各大陸の異なる課題に言及。アジアではカトリックが少数派であることから、他宗教と対話し謙遜に歩む以外になく、それはシノダリティ(ともに歩むこと)にとって大きなプラスだと語った。午後には参加者が「霊における会話」を体験し、シノドス特別チームメンバーなどがファシリテーター(進行役)を務めた。
 同様の勉強会は9月8日、東京・江東区のカトリック中央協議会で、同協議会の職員向けにも行われた。
「ともに歩む教会のため―交わり、参加、そして宣教」をテーマとしたシノドスは現在、「最終文書」を基にした「実施ステージ」へと進んでいる。その歩みは2028年10月にバチカンで開かれる「教会会議」に続く。

カトリック中央協議会(東京・江東区)での勉強会で話すオロリッシュ枢機卿

関連情報=https://www.cbcj.catholic.jp/2025/09/12/34277/

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