大阪・関西万博 バチカン館で開会式 フィジケッラ大司教来日

来日した、教皇庁福音宣教省・世界宣教部門の副長官サルバトーレ・フィジケッラ大司教

 「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、4月13日、大阪・関西万博が開幕した。イタリアパビリオンの中に置かれたバチカン館(パビリオン)の開館式には、教皇庁福音宣教省・世界宣教部門の副長官サルバトーレ・フィジケッラ大司教が参加。開会に当たって次のように述べた。
 「バチカンパビリオンは、傑作『キリストの埋葬』の展示を通じて希望の道具になる美を世界に紹介できることを誇りに思います。このカラバッジョの絵画は今回、特別な機会として、バチカン美術館が所蔵する作品中、唯一海外に持ち込まれたものであり、聖座は福音宣教のまたとない手段になる芸術の偉大さを世界と分かち合うことに力を注いでいます」
 バチカン館の現地責任者であるステファノ・リッカルディ氏は、「この絵は、普段はバチカン美術館にあるが、ここの方がより近くから、より良い角度から、より良い照明で見られる」と述べ、「十字架から降ろされたキリストの体に描かれた復活への確かな希望、周りを囲む人物たちの動作一つ一つに秘められている深い意味を味わってほしい」と希望していた。

教皇庁大使フランシスコ・エスカランテ・モリーナ大司教、サルバトーレ・フィジケッラ大司教、
カトリック大阪高松教区 前田万葉枢機卿 カラバッジョ作『キリストの埋葬』の前で

 開館式に出席するため来阪した駐日教皇庁大使のフランシスコ・エスカランテ・モリーナ大司教は、この日、大阪カテドラル聖マリア大聖堂でミサを司式し、次のようなメッセージを送った。
 「バチカンパビリオンでは、美がどのように希望を沸き立たせるものとなり、人々を霊的刷新という共通の未来への旅へと結び付けることができるかについて考察します。さらに、このテーマは2025年の聖年『希望の巡礼者』と重なり、二つのイベントをつなぎ、結び付ける架け橋となります。……教皇様は、この度、特別な国である日本と、日本の皆様への愛を示すために、この芸術作品を選ばれました。この芸術作品を鑑賞するために、皆様、ぜひ、バチカンパビリオンにお越しください」
なお、詳細は未発表だが、万博のバチカンのナショナルデーは6月29日、教皇庁国務省長官ピエトロ・パロリン枢機卿が来日予定。

大阪関西万博イタリア・バチカンパビリオン開幕式動画

酒井俊弘司教チャンネルより)

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