日本カトリック司教協議会は8月15日、バチカンの典礼秘跡省が新たに制定した「被造物を大切にするためのミサ」の式文と聖書朗読箇所の邦訳を公表した。7月3日に発表されたものを日本カトリック典礼委員会が翻訳し、常任司教委員会が承認したもの。式文は特に「すべてのいのちを守るための月間」(9月1日~10月4日)に用いることが勧められている。
司教協議会会長の菊地功枢機卿(東京教区)は公表に合わせて発表した文書で、近年、世界のキリスト教諸教派で神による創造を記念する日を典礼暦に加える動きが広がっていることに言及。カトリック教会ではフィリピン司教協議会が中心となって取り組み、2024年12月に複数の司教協議会が連名で教皇フランシスコに要請書を送付したこと、日本の司教団も名を連ねたことを述べている。ローマ・カトリック教会としての公式な決定は今後に委ねられるが、今回の新しい式文は新しい記念日の制定に向けた第一歩といえると指摘した。
菊地枢機卿は、今回公表した式文を用いたミサを通して、「神による創造のみわざを賛美するとともに、造られたすべてのものと調和して生きることの大切さ」を思い起こしてほしいと呼びかけている。
「被造物を大切にするためのミサ」について
「被造物を大切にするためのミサ」の式文と聖書朗読箇所
教皇庁典礼秘跡省、教令「被造物を大切にするためのミサ」の式文と聖書朗読箇所について」
目次