教皇、教会は神の愛で「燃える」 貧しい人とのミサと昼食で強調

【ローマ8月17日CNS】教皇レオ14世は貧しくされている人々と1日を過ごし、全てのカトリック信者に向けて、自分たちの小教区が全ての人を歓迎し、神の愛で「燃える」ようにすることを求めた。
 「私たちは主の教会、貧しい人の教会です。全ての人が同じく大切で、皆が活発に参加します。一人一人が個別に神のみことばを携えています」と教皇は8月17日、イタリア中部アルバーノ・ラツィアーレの「ロトンダの聖母」巡礼所でささげたミサで強調した。ミサにはアルバーノ教区カリタスの援助プログラムで支援を受けている人とボランティア110人が参加していて、住む家のない人や同カリタス運営の家庭向けの避難所で暮らす人もいた。
 「私たちの教会や私たちの家、私たちの人生から、主を追い出さないようにしましょう」と教皇はミサの説教で呼びかけた。「そうではなく、貧しい人のうちに主を迎え入れましょう。そうして私たちは自分たちの貧しさと折り合いを付けることもできます。この貧しさは、私たちが何としても安心と安全を求めようとする際に、恐れ、否定することから生まれています」
 教皇レオ14世は、この朝のミサの後、3㌔ほど離れたカステルガンドルフォに移動して「お告げの祈り」を唱えた後、カリタスから支援を受ける人々やボランティアたちとの昼食会を主催した。
 昼食会が開かれたのは、教皇フランシスコが教皇夏季別荘の庭園内で総合的な(インテグラル)エコロジーの教育と養成を目的に創設した「ラウダート・シ村」だった。
 教皇レオ14世は丸テーブルに着いて、同席したのはペルーからの移住者で夫と子どもたち2人を伴っていたロサバル・レオンさんとローマ郊外で一人暮らしをしている85歳のガブリエッラ・オリベイロさんだった。

 偏見や警戒心、恐れを焼き尽くす火
 
 教皇は午前中のミサの説教で、支援を求める立場でも支援する立場でも、教会内では「一人一人が他の人にとってのたまものです。私たちは壁を打ち壊しましょう」と呼びかけていた。
 教皇は世界中のカトリック共同体で、「出自や経済的状況、心理的または感情的な状況が違う人々の間の出会いを進めるために働く人たちに感謝しています」と語った。「共にあることによってだけ、最も弱い立場にある人にも完全な尊厳がある一つのからだを形づくることによってだけ、私たちは真のキリストのからだ、神の教会になるのです」
 当日の福音箇所(ルカ12・49~53)は、こう始まる。「わたしが来たのは、地上に火を投ずるためである。その火が既に燃えていたらと、どんなに願っていることか」
 教皇レオ14世は指摘する。イエスが言っておられる火は、「武器の火ではなく、他の人々を焼き尽くす言葉の火でもありません。違います。そうではなく、愛の火なのです。それは身を低くして奉仕し、無関心には思いやりで応じて、横暴には優しさで応じる愛です。善意の火で、武器のようにお金はかからず、無償で世界を新しくできる火なのです」。
 それに対する反応は、「誤解や嘲笑、迫害でさえあるかもしれません。それでも、私たちのうちに火をともすこと以上に大きな平和はありません」と教皇は付け加えた。
 教皇レオ14世は祈る。カトリック信者が、イエスの火を受け入れて、その火が「偏見や、キリストの貧しさを人生に帯びている人々をいまだに疎外している警戒心と恐れを焼き尽くしますように」。

8月17日、ローマ南東カステルガンドルフォの「ラウダート・シ村」で主催した昼食会で、アルバーノ教区カリタスの支援を受ける人々にあいさつする教皇レオ14世(CNS photo/ Lola Gomez)
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