【バチカン7月27日CNS】今こそ交渉を始める時で、平和の実現を危うくする全てのことを退けなければならない、と教皇レオ14世は訴える。
「全ての人に神ご自身から授けられた固有の尊厳があります」と教皇は7月27日、バチカンのサンピエトロ広場に集まった人々と共に「お告げの祈り」を唱えた後に強調した。「私は全ての紛争当事者に訴えます。この尊厳を認めて、これを侵害するあらゆる行動を終わらせてください」
「全ての人のための平和な未来を保障する交渉を始め、その未来を脅かすあらゆることを退けるよう私は訴えます」と教皇は続け、「平和の元后」であるマリアに祈り、「罪もない紛争の犠牲者たちとそれを解決する力がある指導者たち」の保護を願った。
教皇レオ14世は、「私の心は世界中で紛争と暴力に苦しむ全ての人に寄り添っています」と語り、特にシリア南部とパレスチナ・ガザの惨状に言及した。
「私はガザでの深刻な人道状況を非常な憂慮とともに見守っています。現地では民間人が絶望的な飢餓に苦しみ、暴力と死にさらされているのです」と教皇は嘆いている。「私は改めて心から訴えます。即時停戦し、人質を解放して、人権を完全に尊重してください」
教皇はさらに続ける。「タイとカンボジアの国境沿いの軍事衝突に巻き込まれている人々、特に避難を余儀なくされている子どもたちと家庭のために祈っています。平和の君が全ての人を対話と和解を求めるよう導いてくださいますように」
タイとカンボジアは7月24日、係争中の国境を巡って戦闘状態に入り、民間人を含む少なくとも32人が死亡した。両国の国境地帯で20万人以上が脱出または自宅から避難していると報じられている。
