【バチカン5月11日CNS】新教皇レオ14世は5月11日、バチカンのサンピエトロ広場に集まった祝賀ムードの大群衆を前に、選出後初めての「昼の祈り」を主宰し、全カトリック信者に向けて、特に司祭職と修道生活への召命のために祈るよう促した。
新教皇が聖ペトロ大聖堂の中央バルコニーに姿を現す前の広場では、聖年の「楽団の祝祭」の野外ミサに参加したバンドや民族舞踊の団体が練り歩き、人々を楽しませていた。
レオ14世は当日がイタリアや米国、日本などで「母の日」に当たったことに触れる。「私は全ての母親の皆さんに心からのあいさつを送ります。全てのお母さんと既に天にいるお母さんたちのために祈っています」と新教皇は続ける。「お母さんの皆さん、良い祝日を」
イタリア当局によると、サンピエトロ広場と周辺の街路には、新教皇と共に「アレルヤの祈り」を唱えるために約10万人が集まっていたという。
レオ14世は祈りを唱える前の講話で、ローマ教区の司教に選出後初めての主日が復活節第四主日で、「ヨハネによる福音書」10章の1節が読まれることは、神からの「たまもの」だと語った。「イエスはご自分を、羊を知り、愛して、いのちを与える真の羊飼いとして現されました」
当日は「世界召命祈願の日」として、カトリック教会が特に司祭職と修道生活への召命のために祈る日だった。
「とても大切なのは、召命の旅路をたどる若い男女が、共同体の中で受け入れられ、耳を傾けられて、励ましを受けることです。そして、その若者たちが神と兄弟姉妹への惜しみない献身の信頼できる模範を見いだすことができるようにすることです」と新教皇は強調する。
レオ14世は準備された原稿から離れて、広場に集まった若者たちに語りかける。「恐れないでください。教会と主キリストの招きを受け入れましょう」
ウクライナとガザの平和を祈る
新教皇レオ14世は「アレルヤの祈り」を唱えた後、自身が選出された5月8日には欧州で第2次世界大戦終戦80年が祝われたことに言及した。
ところが今日では、「教皇フランシスコが何度も指摘されていたように、第3次世界大戦が細切れに戦われている状態です。私もまた世界の指導者たちに、この常に必要な訴えを繰り返します。『もう戦争はいりません!』」。
レオ14世はウクライナの国民のために祈る。「できるだけ早く真の公正で永続的な平和を達成するために、可能な限りの努力が払われますように。全ての戦争捕虜が解放されて、子どもたちが家族の元に帰されますように」。ウクライナは、ロシアによるウクライナ侵攻の間に、数千人の子どもたちがロシアに連れ去られたとしている。
新教皇はさらに人々に語りかける。「私は(パレスチナの)ガザで起こっていることに深く心を痛めています。すぐに戦闘が停止しますように。疲弊しきった市民の皆さんに人道支援が届きますように。そして人質の全員が解放されますように」
